マイクロ管では重力の影響が小さくなる一方で表面張力の影響が大きくなるため、スラグ流が主要な流動様式になる。スラグ流は細い管径によって伸ばされた気泡と液スラグが規則的に流れる流動様式である。気泡と管壁の間には薄い液膜が形成される。液膜厚さは、液スラグの中での循環や熱物質伝達率を決める非常に重要なパラメータである。従来からマイクロ管内の液膜厚さを測定するために、研究が行われてきてはいたが、数ミクロンオーダーの薄い液膜厚さを精度良く測定するのは非常に難しく、信頼できる実験データが今まで得られてなかった。本研究では、マイクロ管内の二相流でも最も重要なパラメータの一つである薄液膜厚さを、レーザー共焦点法を用いて世界で初めて高精度に測定することに成功した。一般に広く使われている円管、矩形管、平行平板間の三種の断面形状について実験を行った。異なる水力直径の管、作動流体として水、エタノール、FC-40を用い、幅広い実験条件でパラメトリックに液膜厚さを測定した。液膜厚さを決める重要な力として、管壁面で働く粘性力、気相と液相の界面で働く表面張力がある。レイノルズ数によって液膜厚さが大きく変化することが観察された。小さいキャピラリ数では慣性力が無視でき、液膜厚さはキャピラリ数だけで決まるが、キャピラリ数が大きい場合の液膜厚さはレイノルズ数の増加とともに極小値をとった後に徐々に上がる。加速時の液膜厚さも測定を行い、気泡の加速によって液膜が非常に薄くなることを観察した。液スラグ中の速度分布が変化することで、遷移領域の界面曲率が影響を受けたためと考えられる。加熱条件での液膜厚さを測り,その結果を断熱条件での液膜厚さと比べた。加熱条件での初期液膜厚さも断熱条件で求められた相関式でよく予測できることが確認された。加熱条件では液膜厚さは蒸発に伴って薄くなる。液膜厚さの時間変化特性と熱伝達率との関係を調べた。液膜厚さの時間変化は周期的な特性を示し、熱流束の増加に従って周波数が増加した。速い蒸気速度によって液膜表面は大きく変動するが、蒸発で液膜が薄くなると変動も小さくなった。壁面の温度から求めた熱伝達率と液膜厚さからシミュレーションした熱伝達率を比べた。低い乾き度では二つの熱伝達率がよく一致したが、乾き度と質量流速の増加に従ってずれが大きくなった。これは熱流速が大きくなることで流れが不安定になり、管内の飽和圧力が大きく変動するためだと考えられる。マイクロ管内対流沸騰では飽和圧力の変動も考慮した熱伝達モデルの構築が重要だと思われる。











医療の質・安全への関心が高まる中で、医療機関は限られた資源を合理的に使う方法を検討する必要がある。特に、医療従事者個人の能力が医療の質を左右することに加え、専門性を持った医療従事者の充足が難しいことから、どの業務に誰を対応付けるかという人的資源の活用法を検討する要員配置は重要な課題である。要員配置では、業務と要員を何らかの形で評価し、評価結果に基づいて要員を業務に対応づける。医療機関における要員配置では、業務が複雑であること・要員の専門技術の習熟度がばらついていることを考慮する必要があるが、その方法論は確立していると言えない。
私はGCOEプログラムの長期海外渡航支援を受け、2009年8月12日から10月12日まで、スウェーデンの首都、ストックホルムにある王立工科大学(KTH)に滞在しました。KTHはスウェーデンにおける科学技術研究・教育の中心であり、自然科学から機械工学、建築、都市計画、情報工学、環境工学に至るまで幅広い分野における研究・教育がされています。そのため、国や企業からの援助を受けた数多くのプロジェクトが行われています。KTHには現在、約12,000名の学部生と約1,400 名の大学院生が在籍しておりますが、大学院には交換留学プログラムがあり講義は英語で行われるため、ヨーロッパ各国をはじめ、アジアからも数多くの留学生が在籍しています。私が滞在したメインキャンパスはストックホルム中心部の北東に位置し、いくつかの大学が集まった地域にあります。市街地から近く便利な場所ですが、キャンパスは広大な公園に隣接しており、自然に恵まれた場所でもあります。
渡航のきっかけは“人間として成長すること”に物足りなさを覚えたからでした。進学して当然の如く研究を進めようとした時、3 年目となる研究室に居続けることに対し、このままでは研究者として、また人間としてつまらなくなってしまいそうな、そんな危機感がありました。そこで、環境を変え自分を刺激する目的からGCOEの長期海外派遣制度に応募しました。