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法学の世界

 「法学」というと、よく憲法や民法などの条文を暗記するといったイメージを持ちがちです。確かに暗記の部分もありますが、それは他の学問分野でも程度の差はあれ同様です。法学を学ぶこと、さらにはより進んで研究することの面白さは、法律(国家が制定し、国家がそのエンフォースメントを担保するハードローの典型)や私たちのグローバルCOEが主たるテーマとしているソフトロー(典型例は、国家以外の主体が形成し、そのエンフォースメントを国家は担保しないルールなのに、しかしそれに関わる人々等はそのルールを守っているというもの)を通して、私達の社会の様々なメカニズム(政治、行政、取引など)を知ることや、人々の諸々の行動の在り様(犯罪、結婚、離婚など)を観察すること、そしてさらに考察を深めて、そうしたメカニズムが生まれた理由やその合理性の有無などを探ることにあります。

 また、わが国の法学研究ではアメリカ合衆国やヨーロッパの主要国(ドイツ、フランス、イギリスなど)についての外国法研究や比較法研究が盛んです。こうした研究を通して、わが国では当然と思われていることが、実は他の国ではそうではないとか、逆に他の主要国では当たり前と捉えられていることがわが国ではそうではないといった知見を得ることがあります。そして、その知見は、わが国の法制度や、さらにはわが国の社会のあり方そのものについての新しい視点か ら考察へと導くのです。

 このように、法学の研究は、とても興味をかき立てられる知的営為です。法科大学院の発足以来、教育と研究とは別のものという考え方が強くなりがちです。しかし、もともと法学部や大学院での教育は研究と密接に結びついているものです。法科大学院の教育も同様です。「教えてもらう」という受動的な姿勢から脱却して、先生達の論文などの講読にも積極的にチャレンジして見て下さい。先生達の研究の一端に触れることができますし、同時にそれまでに学んだことをより深めることができます。それによって法学に関する新しい知の世界に踏み込むことができるでしょう。

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「国家と市場の相互関係に
おけるソフトロー」
拠点リーダー・
岩村 正彦 教授