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清野 宏 名誉教授が日本学士院賞を受賞

掲載日:2024年3月22日

2024年3月12日、清野宏教授(東京大学名誉教授)が日本学士院賞を授与されることが決定しました。

〈研究題目〉
齲蝕ワクチンの研究から始まった粘膜免疫学の創生と経口・経鼻ワクチンの開発

〈受賞理由〉
口腔疾患の一つであった齲蝕(うしょく)のワクチン研究を原点として、粘膜免疫学の黎明期からその研究と発展に貢献してきました。
呼吸器と消化器粘膜面でのIgA抗体産生という「正の応答」と寛容という「負の応答」をバランスよく制御・調節している粘膜免疫機構の解明を先導し、粘膜免疫学の知識基盤を広め、その発展に寄与してきました。
粘膜免疫学を基盤とした粘膜ワクチンの開発も推進し、冷蔵・冷凍保存(コールドチェーン)を必要とする既存ワクチンの課題克服を目指し、医農異分野融合研究の下、常温備蓄用のコメ型経口ワクチンであるMucoRice開発を先導し、有効性を示しました。
また、呼吸器粘膜面が負電荷であることに着目し、正電荷のアミノ基を付加したプルラン・コレステロールを骨格としたカチオン化ナノゲル(cCHP)を経鼻ワクチンデリバリー体として医工連携で開発しました。
cCHPに呼吸器感染症病原体(例、肺炎球菌、RSV)のタンパク抗原を封入したcCHP経鼻ワクチンが抗原特異的免疫を誘導し、その有効性を示しました。

〈清野 宏教授の日本学士院賞受賞について〉
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2024/031201.html#009
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