東京大学中国留学人員友好聯誼会

2回にわたる新春懇親会開催

 中国の伝統的春節がやって来た。1月27日(木)の夜、これまで22年の歴史を持つ東京大学中国留学人員友好聯誼会(会長:駱煥東)は、山上会館にて新春懇親会を開催した。同会は中国が国を挙げて祝う旧暦春節に際し、平素より東大中国人留学生にご支援、ご協力、ご理解を頂いている方々へ感謝の意を表すると同時に、交流を図ることが目的である。会食は勿論のことだが、そのほかに、劉占富・高穎両司会の進行のもとで、各方面のご来賓による多数のご挨拶や中国の素晴らしい古典音楽や美しい民族舞踊も披露された。
 出席された元文部大臣及び元総長の有馬朗人先生は、自分の弟子達の中で研究が一番出来たのが中国人留学生だったと誇らしげに語られ、中国人留学生の勉学や努力姿勢を高く評価され、政治・経済が違っても科学技術の分野ではアジアが一体となって協力しあうべきであり、米国と欧州に続きいち早く「一極」になるべきだと語った。
 厚生大臣と大蔵大臣を歴任し今は日中友好会館の会長を務める林義郎先生は、東大に来るのも懐かしいとまず述べ、日中友好の歩みを振り返って交流強化の重要性を強調し、ご自身のご令嬢も中国語を学び始めたことを紹介され、中国人留学生の「面倒」を見る立場で様々な日中友好事業に尽力して行きたいと語った。佐々木毅総長は、ご自分の最終講義や別の会合などが重なるなどの過密スケジュールにもかかわらず、講義直後にかけつけてご挨拶してくださり、暖かいご鞭撻の言葉によって留学生諸君を励ましてくださった。渡辺浩副学長は流暢な中国語で東大の最新事情や法人化後の動きなどを説明し、世界各地での学術フォーラム開催の状況や、北京での事務所設置、中国における東大の同窓会など、中国と交流を深めていくための新しい取り組みを詳しく紹介された。
 一方、中国の天津で生まれた公明党の神崎武法代表(東大法学部出身)は、東大中国学友会の名誉顧問でもあり、日中国交正常化に多大な役割を果たしてきたこの公明党からは、山口那津男政調会長代理(参院議員)、大口善徳農林水産省政務官(衆院議員)、鰐淵洋子参院議員、中條秘書官が当日の新春懇親会にご出席された。山口議員はご挨拶の中で中国人留学生を引き続き支援していく熱意を示し、「有馬先生がおっしゃった通り、科学技術面はいち早く一極になるべきだが、これだけでなく、政治・経済の面でもアジアは一極になるべき」であり、実際、経済貿易の面では既に一極になりつつあると指摘された。また、山口、大口、鰐淵議員らは、昨年12月の国会見学懇談会で高額な医療費への配慮や日本人との交流促進などに関して要望が寄せられたことに触れて、「われわれにできることは何でも支援を惜しまない」と強調し、日中新時代の担い手となる中国人留学生の前途に大きな期待を寄せ、中国の人材育成や青少年教育及び農林業や環境保全・西部大開発・東北大振興などへの関心も示した。
 席上、主催者挨拶で駱煥東会長は、「全ての東大中国人留学生を代表し、出席者にお礼申し上げ、東京大学を始め、公明党や奨学金財団など各関係機関や協力者のご支援・日ごろのご高配に心から感謝させていただきたい。そして勉学の進捗や研究の更なる進展を目指して多大な成果あげるように努力したい」との決意を表明した。

駱煥東会長による主催者挨拶

 また、駐日中国大使館公使・教育参事官である李東翔先生は、中国の教育事情や留学政策、そして日本の外国人留学生全体の66%を超えた7万7千以上の中国人留学生の現状などを簡単に説明し、佐々木総長が提案した日中学長会議が昨年北京大学で成功裡に開催されたことも紹介された。そして、「アジアではもちろん、世界でも有名な東京大学で学べるのは中国人留学生にとって何よりも嬉しいことであるはずなので、その機会を生かしていっそう頑張ってもらいたい」と励ました。
 続いて、中国学友会の新聞である赤門華風の編集長であり、昨年自身の著書で大きな反響を呼び、優秀論文賞も受賞した優秀学友代表の祁景えいさんとインドネシア国籍の華僑である江啓慧さんもそれぞれの体験を踏まえて挨拶し、学業成功の喜びや地震による津波被害の悲しさと学友会を含めた国際援助の暖かさなどを語った。
 また、つい先日行われた第11回在日留学生音楽コンクールで優勝したばかりの陳莉娜女史による新疆ウイグル族の美しい民族舞踊やオリジナル賞を受賞した秦琴さんの素晴らしい歌、そして孫盈さんによるプロ級の古筝演奏などが、春の風のように会場の雰囲気を和ませ、参加者の心を癒し、感動させた。

陳莉娜女史の民族舞踊

 更に、会場では、中国駐日大使館教育処の一等書記官である張嘉蘭女史や梁波先生及び東京大学の各理事・副理事、留学生センター長、各学部で留学生に関わる先生方、華人の先生方、日本学生支援機構、日本国際教育支援協会、文部科学省、科学技術振興機構、新華社など報道関係者の方々が、現役東大留学生の代表達とともに楽しい一時を過ごし、春節を祝いながら交流を深めたようだ。
 旧正月大晦日直前の2月7日(月)には、同学友会が第二食堂にて主に東大に在籍している約800人の中国人を対象とした2度目の新春懇親会を開催した。数百名の中国人東大生が一同に集まり、様々なプログラムの中で春節を祝賀した。会場では、展飛副会長、司会担当の李練兵さんや高頴さんが、前日の招待会の盛況を説明し、王毅大使が留学生のためのメッセージを読み上げ、駱会長が昨年来の学友会活動を簡単に振り返りながら学友たちに新春祝賀の挨拶をした。全日本中国学友会会長の張玉蒼博士、東大教員の唐偉先生や陳献先生、陽坤先生、寥洪恩先生、祁建民学振研究員なども参加され、後輩達へ激励のご挨拶や乾杯をされた。学友により京劇や歌や日本の歌や、「即興相声」なども披露された。その間、年末スポーツ試合の授賞式や「一幇一」助学活動と津波募金活動有功者の奨励状授与も行われた。最後に、出席者が緊張して見守る中で賑やかにプレゼント抽選が行われた。その際、赤門華風の最新号や「家庭医生」雑誌も配布し、日本僑報社から寄贈された大量の本も抽選の景品として配られた。
 こうして、今年度の2度にわたる、新春懇親会は成功裡に終えることができた。

(東京大学中国留学人員友好聯誼会副会長:和愛軍農学博士 文責・写真撮影)

 


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