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梶田先生のノーベル物理学賞受賞記念学術講演会を開催 (本部総務課)

2016年01月20日掲載

実施日: 2016年01月18日

 梶田隆章先生のノーベル物理学賞受賞記念学術講演会が、2016年1月18日(月)19時から安田講堂にて行われました(司会・横山広美先生/理学系研究科)。雪で足元が悪い中、事前申込を経た教職員・学生約600人が詰めかけ、ノーベル賞受賞者の講演をじかに聴く好機に恵まれました。

 講演に先立ち、12月のノーベル賞授賞式にも参加した五神真総長が挨拶。その後、史上5人目となる東京大学特別栄誉教授の称号が、総長から梶田先生に授与されました。

 続いて、1998年の梶田先生の画期的発表直後に真っ先に立ち上がって感動の拍手を贈ったという村山斉先生(カブリ数物連携宇宙研究機構長)が登壇。「父なるニュートリノ」と題した講演では、スーパーカミオカンデをタイムマシンにたとえ、有名ラグビー選手を原子にたとえ、ニュートリノをシャイなヒーローにたとえ、ニュートリノの3つの型(flavor)をアイスクリームのチョコ味とストロベリー味とピスタチオ味にたとえ……と縦横無尽の比喩を操りながら、ニュートリノ振動が素粒子物理学の常識を覆す大発見であることを興味深く解説しました。

 そして、本日の主役である梶田先生が満を持して登壇。「ニュートリノ質量の発見」と題した講演で、梶田先生は、陽子崩壊を捉えるために始まったカミオカンデ実験が自らの出発点だったことを紹介。そこで大気ニュートリノ中のミューニュートリノの数の少なさに疑問を持ってデータを徹底解析したことがターニングポイントだったと振り返り、ニュートリノ振動の可能性の一端をつかんだ際には大きな興奮を感じた、と当時の心境を吐露しました。そして、「かもしれない」のレベルを確証に引き上げるに到ったスーパーカミオカンデ実験について解説し、ニュートリノ研究のこれまでとこれからについても概観。続いて、恩師をはじめとする関係者の皆さんに謝辞を贈り、最後はいつものように若い研究者を鼓舞する言葉で講演を締めくくりました。

 講演の後、会場の聴衆との質疑応答が行なわれ、続いて両先生に理学系研究科の大学院生から花束を贈呈。梶田先生には、年齢に合わせた56本のバラの花束(と今後の発展を願う意味をこめた57本目の一輪)、さらに、教職員や学生からのメッセージが入ったスーパーカミオカンデの大展開図も贈られました。スウェーデンに行けなかった聴衆も名誉のノーベルレクチャーの空気を味わい、極小の素粒子の世界と極大の宇宙に思いを馳せる一夜となりました。

 なお、講演会の模様は、本郷、駒場、柏、神岡の計5会場に学内LANを通じてLIVE配信されました。
 



梶田先生は、会場からの質問に応え、素粒子物理国際研究センターの助手だった頃が最もエキサイティングな時期だったと語りました

反物質が登場する映画「天使と悪魔」や麻丘めぐみのヒット曲「わたしの彼は左きき」まで引用して会場の心をつかんだ村山先生

贈呈された花束と記念品のパネルを前に微笑む梶田先生。パネルのメッセージの一つひとつは光電子増倍管のカードに書かれていました
 
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