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Editor’s Choice

ボツリオコッカスは石油に代われるか

エネルギー問題の鍵を握る微細藻類の炭化水素生合成酵素を同定

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農学生命科学研究科・農学部
2011/10/13

エネルギー問題と地球温暖化の問題を同時に解決する新しいエネルギー源として、微細藻類が注目されています。特に、石油の主成分である炭化水素を大量に生産するボツリオコッカス(Botryococcus braunii)という藻類は、代替石油資源として大いに期待されています。

ボツリオコッカス(Botryococcus braunii)cShigeru Okada 2011

ところが、ボツリオコッカスの生態は未だ謎に包まれていて大量培養が難しく、資源としての利用実現の妨げになっています。

今回、東京大学農学生命科学研究科 岡田茂准教授らは、世界で初めて、ボツリオコッカスの炭化水素生産メカニズムを解明しました。それはこれまでの予想と異なるものでした。

これまでボツリオコッカスの炭化水素は、通常一つの合成酵素により作られるスクアレンという物質とほぼ同じメカニズムで作られるとされていました。しかし、一般のスクアレン合成酵素に対応するボツリオコッカス特有の炭化水素合成酵素が見つかっていませんでした。

研究グループは、EST解析によってスクアレン合成酵素に類似した3種類の合成酵素を同定し、この3種類の合成酵素のうちの2つの組み合わせによって、ボツリオコッカスがボツリオコッセンという炭化水素やスクアレンを生産するという、複雑なメカニズムを突き止めました。

生産メカニズムを解明した今回の成果は、ボツリオコッカスの代替石油資源としての利用に近づく大きな一歩です。一方、他の生物に例のない複雑な合成法で炭化水素を生産する、ボツリオコッカスの面白い特性をまたひとつ発見した成果でもあります。

プレスリリース本文へのリンク

論文情報

Tom D. Niehaus, Shigeru Okada, Timothy P. Devarenne, David S. Watt, Vitaliy Sviripa, and Joe Chappell,
“Identification of unique mechanisms for triterpene biosynthesis in Botryococcus braunii
Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), Published online before print July 11, 2011. doi: 10.1073/pnas.1106222108
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