UTokyo Research

  • Japanese
  • English
検索閉じる
言語閉じる
  • 日本語
  • 英語
Editor’s Choice

メタンハイドレート

研究者によるキーワード解説

タグ

工学系研究科・工学部
2013/07/18

© Jun Matsushima.
メタンハイドレート賦存層のイメージ

未来型の国産エネルギー資源としてメタンハイドレート(MH)が期待されています。天然ガスの主成分であるメタンが高圧・低温下で水分子から構成される籠構造の中に取り込まれてできた氷状の固体物質です。火を近づけると籠構造が壊れてメタンが燃えだすので「燃える氷」と呼ばれます。自然界では、凍土地帯と深海底の堆積層でMHの存在が確認されていて、特筆すべきはその存在量で、地球上の全有機炭素の半分以上を占めるとの推定もあります。日本近海でも豊富な存在量が推定されており、そのメタンの起源は陸側の急峻な山地から供給される豊富な有機物です。急峻山地と深海底とが間近に迫る自然環境が生み出した恵みと理解することができます。資源化に向けては日本の他に、米国・カナダ・インド・韓国・中国等が2020年前後までに商業生産への目処を付けるプロジェクトを進めています。技術課題としては、如何に固体状のMHを生産するかという問題ですが、地下でMH層を減圧することによりMHを分解させメタンガスを生産する方法が有効とされています。これまでカナダ凍土地帯での陸上産出試験で有効性が示唆されてきましたが、日本では世界で初となる海洋での産出試験を2012年度以降実施することが計画されています。地球のダイナミズムに起因する日本の自然環境を良く理解し、将来的に地場産業に発展させることはエネルギー・資源輸入国である日本にとって多様な意義があると思います。

松島潤 准教授

大学院工学系研究科

附属エネルギー・資源フロンティアセンター

松島研究室

(この記事は淡青25号「再生のアカデミズム」に掲載されました。)

前の投稿へ次の投稿へ
Page Top