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Research News

スピンを利用したテラヘルツ光の制御に成功

新たな電気磁気光デバイスの原理を実証

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工学系研究科・工学部
新領域創成科学研究科
2012/09/04

光 (電磁波)の波の振動方向 (偏光)や強度を制御することで、様々な機能をもつデバイスが開発されてきました。現在、我々が利用している電磁波の高周波化が進んでおり、1011ヘルツの無線通信が実現される時期も遠くないと考えられています。しかしながら、将来の高周波通信さらに次世代のデバイスの動作目標とされるテラヘルツ (1012ヘルツ)帯においては、簡便に光の偏光や強度を制御することができず、そのことが実用化の妨げになっていました。

磁石の源である電子スピン中をテラヘルツ光が進むと、テラヘルツ光の波の振動方向(偏光)が回転したり、テラヘルツ光の強度が増減しました。 © Noriaki Kida

今回、東京大学大学院工学系研究科 十倉 好紀教授(理化学研究所基幹研究所 強相関量子科学研究グループディレクター)、東京大学大学院新領域創成科学研究科 貴田 徳明准教授、東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター Sandor Bordacs特任研究員らは、Ba2CoGe2O7結晶において、電子の磁石としての性質であるスピンを利用することで、結晶の厚み1 mmあたり90度にも達する巨大な光の偏光回転現象を見出しました。さらに、光の強度が磁場によって増減することも実証しました。その変化量は100%に及ぶ巨大な値です。これは磁気カイラル効果と呼ばれる現象で、従来の磁石が示す光への効果とは全く異なる現象です。いずれの現象もテラヘルツ帯において観測されたことから、テラヘルツ光の偏光や強度を制御できる技術の実現に向けて有効な指針を得ることができました。

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論文情報

S. Bordacs, I. Kezsmarki, D. Szaller, L. Demko, N. Kida, H. Murakawa, Y. Onose, R. Shimano, T. Room, U. Nagel, S. Miyahara, N. Furukawa, and Y. Tokura,
“Chirality of matter shows up via spin excitations,”
Nature Physics Online Edition: 2012/8/27 (Japan time), doi:10.1038/NPHYS2387
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