UTokyo Research

  • Japanese
  • English
検索閉じる
言語閉じる
  • 日本語
  • 英語
Research News

熱帯熱マラリア原虫の増殖阻害薬候補物質の開発

新規材料によるマラリア薬として期待

タグ

農学生命科学研究科・農学部
2014/05/14

© 2014 Kentaro Kato.
(上図)ジェランガム及び硫酸化ジェランの構造 (下図)各種硫酸化多糖類とそれらの派生体(Hep;ヘパリン、GG;ジェランガム、SGG;硫酸化ジェラン、LA;λ カラギーナン、HyLA;λ カラギーナンの加水分解物、KP;κ カラギーナン、OsKP;κ カラギーナンの過硫酸化物)による熱帯熱マラリア原虫(3D7、Dd2クローン)の増殖阻害試験

熱帯熱マラリアはハマダラ蚊によって媒介される感染症で、熱帯地域を中心に世界中で深刻な健康危害をもたらしています。これまでにワクチンは実用化されていませんが、有効な予防薬、治療薬は多数開発されています。しかし、薬剤に耐性をもつマラリア原虫が出現しており、さらなる薬剤の開発が求められています。

一方で、熱帯熱マラリアの新しい治療薬の候補物質として多糖類が注目されています。多糖類を硫酸化、リン酸化、アセチル化等することによって、多糖類は薬剤の候補物質として検討されています。

今回、東京大学大学院農学生命科学研究科および帯広畜産大学原虫病研究センターの加藤健太郎らの研究グループは、細菌から合成され、食品添加物として使用されているジェランガムを基に硫酸化ジェランと呼ばれる物質を作製しました。そして、この硫酸化ジェランが熱帯熱マラリア原虫の増殖や赤血球侵入を抑制することを明らかにしました。

硫酸化ジェランの細胞毒性や抗凝固活性も低かったことから、新規の抗マラリア薬の候補物質として期待されます。今後、硫酸化ジェランの薬剤機序を解明することで、新たなマラリア治療薬の開発につながる可能性があります。

論文情報

Frances Cagayat Recuenco, Kyousuke Kobayashi, Akiko Ishiwa, Yukiko Enomoto-Rogers, Noreen Grace V. Fundador, Tatsuki Sugi, Hitoshi Takemae, Tatsuya Iwanaga, Fumi Murakoshi, Haiyan Gong, Atsuko Inomata, Taisuke Horimoto, Tadahisa Iwata & Kentaro Kato,
“Gellan sulfate inhibits Plasmodium falciparum growth and invasion of red blood cells in vitro”,
Scientific Reports, Online Edition: 2014/4/18, doi: 10.1038/srep04723.
論文へのリンク

リンク

大学院農学生命科学研究科

大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻

大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻 獣医微生物学研究室

帯広畜産大学 原虫病研究センター 地球規模感染症学分野 加藤健太郎研究室

前の投稿へ次の投稿へ
Page Top