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Research News

熱い酸素ガスを広範囲に放出する遠方銀河を発見

銀河形成の最終段階を目撃

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宇宙線研究所
2013/12/18

東京大学宇宙線研究所のユマ スラポン 研究員と大内 正己 准教授の率いる国際研究チームは、すばる望遠鏡の広範囲の撮像観測により、地球から90億光年離れた場所に熱い酸素ガスを放出している銀河を12個発見しました。銀河のガスの放出範囲は最大25万光年になるものもあり、それぞれの銀河の大きさを超えています。研究チームは、このような酸素ガスの空間的な広がりを持つ銀河を「[OII](オーツー)ブロブ([OII] blob)」と名付けました。また、発見された銀河の中には、超大質量ブラックホールが存在するものもある一方、超大質量ブラックホールが存在せず星形成が活発な銀河もあることがわかりました。

© NAOJ, The University of Tokyo (Suraphong YUMA)
すばる望遠鏡の観測データによるカラー合成イメージ。それぞれ、[OII]ブロブ1とその周辺領域(中央の大パネル)、[OII]ブロブ1の拡大図(右上の中パネル)、12個の[OII]ブロブ(左右の小パネル)。小パネルの各辺はそれぞれ40万光年に対応。比較のため、右上パネル左上に、[OII]ブロブと同距離にあると想定した場合のアンドロメダ銀河画像(ロバート・ジェンドラー(Robert Gendler)氏提供)を表示している。

超大質量ブラックホールや星形成により生じた大量のエネルギーは、銀河の中のガスを温め、強力な熱い酸素ガスの放出をひき起こします。この過程により星形成に必要なガスが無くなることで、星形成が終わり、銀河形成の最終段階に突入すると考えられています。熱い酸素ガスを広範囲に放出する遠方銀河の発見は、これまで不明であった銀河での星形成活動を終わらせる物理的メカニズムを解明する大きな手がかりとなる可能性があり、今後の研究が期待されます。

なお、超大質量ブラックホールや星形成といったさまざまなエネルギー源により生じた、広範囲への酸素ガスの放出が発見されたのは、今回が初めてです。この成果は2013年12月10日発行の天文学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル」に掲載されました。

プレスリリース

論文情報

Suraphong Yuma, Masami Ouchi, Alyssa B. Drake, Chris Simpson, Kazuhiro Shimazaku, Kimihiko Nakajima, Yoshiaki Ono, Rieko Momose, Masayuki Akiyama, Masao Mori, and Masayuki Umemura,
“First Systematic Search for Oxygen-Line Blobs at High Redshift: Uncovering AGN Feedback and Star Formation Quenching”,
The Astrophysical Journal Online Edition: 2013/12/10 (Japan time), doi: 10.1088/0004-637X/779/1/53.
論文へのリンク

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宇宙線研究所

宇宙線研究所 観測的宇宙論グループ

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