UTokyo Research

  • Japanese
  • English
検索閉じる
言語閉じる
  • 日本語
  • 英語
Research News

多系統萎縮症に関与する重要な遺伝的因子を発見

孤発性神経変性疾患の研究における重要な一歩

タグ

医学部附属病院
2013/07/03

多系統萎縮症は難治性の神経変性疾患の一つで、α-シヌクレインタンパク質を含む凝集体が主にオリゴデンドログリア細胞内に認められることが特徴です。しかし、その発症機構が不明であり、有効な根本的治療法が存在しません。また、従来、多系統萎縮症は遺伝性の病気ではないと考えられてきましたが、稀に家族性に発症する家系例が存在することが発見され、家系内の発症に強く関わる遺伝因子の存在が示唆されていました。

© Shoji Tsuji. 機能障害を起こすCOQ2遺伝子変異が、家族性・孤発性多系統萎縮症と関連することが分かった。

東京大学医学部附属病院 神経内科 教授 辻省次らの研究チームは、多系統萎縮症の病態を解明するために、稀な家系例に注目して大規模並列シーケンサーを駆使したゲノム解析を行い、一般の孤発症例に解析を広げることによって、家族性・孤発性に共通して病気の発症と関わる遺伝子(COQ2遺伝子)が存在することを初めて発見しました。COQ2遺伝子はコエンザイムQ10の生合成に必須な酵素であるCOQ2タンパク質をコードする遺伝子です。COQ2タンパク質の機能低下による電子伝達系の障害、酸化的ストレスへの脆弱性が、多系統萎縮症の発症と関連する可能性があることから、今後、有望な治療法の開発が期待されます。

なお、本研究の成果は、日本、ヨーロッパ、北米の国際多施設共同研究チームを組むことによって得られたものです。

プレスリリース

論文情報

Mitsui J, Matsukawa T, Ishiura, H, et al.,
“Mutations in COQ2 in Familial and Sporadic Multiple-System Atrophy”,
The New England Journal of Medicine Online Edition: 2013/6/12, doi: 10.1056/NEJMoa1212115.
論文へのリンク

リンク

大学院医学系研究科

大学院医学系研究科 脳神経医学専攻

大学院医学系研究科 脳神経医学専攻 神経内科

前の投稿へ次の投稿へ
Page Top