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Research News

神経の形づくりを支える細胞内物流システム

細胞内輸送に関わる新しい分子Stripの発見

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薬学系研究科・薬学部
2014/10/15

細胞内に存在する無数のタンパク質が独自の能力を発揮するためには、各々のタンパク質が、 細胞内の適切な場所へ、適切な量、適切なタイミングで運ばれる必要があります。このような細胞内でのタンパク質輸送システムは、細胞の生存や増殖にも関係しており、これまでにも多くの研究が行われてきました。しかし、複雑な細胞突起を持つ神経細胞における細胞内輸送、特に生体内(脳内)における細胞内輸送の研究はあまり進んでいませんでした。

Stripタンパク質は微小管上の小胞輸送に関わる分子(Glued)と小胞融合に関わる分子(Sprint)と複合体を形成する。

© 2014 千原 崇裕
Stripタンパク質は微小管上の小胞輸送に関わる分子(Glued)と小胞融合に関わる分子(Sprint)と複合体を形成する。

東京大学大学院薬学系研究科の千原崇裕准教授、佐久間知佐子特任研究員らは、慶応大学の川内健史特任講師ら、米スタンフォード大学Liqun Luo教授、米ノースウェスタン大学Vladmir I. Gelfand教授と共同で、神経細胞の細胞内輸送を調節する分子としてStripタンパク質を見出し、その解析により適切な細胞内輸送が神経の形づくりに重要であることを突き止めました。まず、ショウジョウバエを用いた遺伝学的解析により、Stripタンパク質をつくることができない神経細胞の突起が異常に短いことを示しました。さらに解析を進め、Stripタンパク質が細胞内輸送に関わる分子群と複合体をつくり、神経細胞の突起内の物質輸送を調節することで突起の形づくりを制御していることを明らかにしました。Stripタンパク質は、進化的に保存されており、酵母、マウス、ヒトにも存在します。今後、Stripタンパク質の機能を詳細に解析することにより、神経回路形成の仕組み、さらには神経変性疾患の発症機序の理解にも繋がることが期待できます。

プレスリリース

論文情報

Chisako Sakuma, Takeshi Kawauchi, Shuka Haraguchi, Mima Shikanai, Yoshifumi Yamaguchi, Vladimir I. Gelfand, Liqun Luo, Masayuki Miura and Takahiro Chihara,
Drosophila Strip serves as a platform for early endosome organization during axon elongation”,
Nature Communications 5 (5180), Online Edition: 2014/10/14 (Japan time), doi: 10.1038/ncomms6180.
論文へのリンク

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大学院薬学系研究科

大学院薬学系研究科 遺伝学教室

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