UTokyo Research

  • Japanese
  • English
検索閉じる
言語閉じる
  • 日本語
  • 英語
Research News

ピロリン酸の除去が植物の発芽成長に不可欠であることを証明

 

タグ

理学系研究科・理学部
2011/09/16

植物の種子は、吸水と共に休眠から目覚め、細胞の代謝を一気に活発化させます。その旺盛な代謝の結果、ピロリン酸という化合物が蓄積します。ピロリン酸は、リン酸が2つつながった化合物で、私たちヒトを含め、生物が活動する際にどうしてもできてしまう物質です。これには毒性があるため植物は、ピロリン酸を分解する酵素を使い、その分解で得たエネルギーを利用して、細胞中にある液胞を酸性化するとされていました。

ではこの酵素の意義は何なのでしょうか。ピロリン酸分解酵素は大腸菌からヒトまでの生物が持つ重要な酵素ですが、これの働きが失われると生存できないとされてきたため、これまで詳細な解析ができずにいました。

今回、東京大学大学院の塚谷裕一教授、東京学芸大学のFerjani Ali助教、立教大学の堀口吾朗准教授および名古屋大学の前島正義教授らの研究グループは、ピロリン酸の分解酵素の機能が失われたfugu5-1変異体が生活能力を持つこと、またショ糖を添加すると表現型が回復することに着目し、この問題に取り組みました。その結果、植物が種から芽生えて成長する段階では、液胞の酸性化よりも、ピロリン酸の除去そのものこそが重要であることを、明らかにしました。これは動植物を通して、生物におけるピロリン酸の分解酵素の役割を解明した初めての成果であり、国際誌Plant Cell誌にオンライン版で掲載され、また掲載号中の注目すべき論文として紹介されています。

プレスリリース

論文情報

Ali Ferjani, Shoji Segami, Gorou Horiguchi, Yukari Muto, Masayoshi Maeshima, and Hirokazu Tsukaya,
“Keep an Eye on PPi: The Vacuolar-Type H+-Pyrophosphatase Regulates Postgerminative Development in Arabidopsis”,
The Plant Cell オンライン版2011年8月29日(日本時間)
論文へのリンク(掲載誌

リンク

大学院理学系研究科

前の投稿へ次の投稿へ
Page Top