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Research News

マウス活動リズムを支配する体内時計の振動メカニズム

時計タンパク質CRYの安定化と分解による24時間リズム形成

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理学系研究科・理学部
2013/05/10

© Yoshitaka Fukada. FBXL3とFBXL21は、それぞれ核内と細胞質に存在し、両者は一日の異なる時間帯に、互いに異なる細胞内の場所でCRYタンパク質に作用しています。CRYタンパク質は、昼の時間帯のタンパク質が増加するタイミングではFBXL21による安定化制御を受けて蓄積し、夜になるとFBXL3による分解制御を受けて減少する、というタンパク質のダイナミクスを生み出す作動原理を解明しました。

東京大学 大学院理学系研究科の平野有沙(博士課程大学院生)と深田吉孝教授らは、九州大学 生体防御医研 の中山敬一教授らとの共同研究により、概日時計システムにおいて、中心的な役割を果たすCRYのタンパク質量が1日周期で増減を繰り返すメカニズムを発見しました。生物の体内時計である概日時計は、およそ24時間の周期で振動し、生物の睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどを産み出します。深田教授らは、CRYの分解を促進するユビキチン化修飾酵素FBXL3とよく似たFBXL21がCRYをユビキチン化修飾して安定化することを見出しました。一般的に、ユビキチン化された基質は分解される例が圧倒的に多く、この安定化機構はとてもユニークな制御機構です。一方、これらの遺伝子欠損マウスの行動リズムを調べた結果、このマウスはでは長い期間に渡って振動を維持する概日時計の「強さ」が失われていました。概日時計が安定にリズムを刻む分子的な仕組みを明らかにした本研究は、概日リズムの異常がもたらす睡眠障害やメタボリックシンドロームなどの疾患の予防や治療に役立つと期待されます。

プレスリリース

論文情報

Arisa Hirano, Kanae Yumimoto, Ryosuke Tsunematsu, Masaki Matsumoto, Masaaki Oyama, Hiroko Kozuka-Hata, Tomoki Nakagawa, Darin Lanjakornsiripan, Keiichi I. Nakayama, Yoshitaka Fukada,
“FBXL21 Regulates Oscillation of the Circadian Clock through Ubiquitination and Stabilization of Cryptochromes”,
Cell 152 (2013):1106. doi: 10.1016/j.cell.2013.01.054.
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