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Research News

量子の世界を直接観察できる顕微鏡

先進電子顕微鏡で原子レベルの電場観察に世界で初めて成功

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工学系研究科・工学部
2012/08/02

新STEM検出法の概念図 © Naoya Shibata
試料を通過した電子は、原子の種類に応じて散乱する。これを環状の検出器(中央)を用いて計測し、像として観察する(下部分の四角の図)

ミクロな世界を直接観察したい、この思いは顕微鏡が開発されて以来、顕微鏡研究者の努力と研鑽を支えてきた原動力であり、その情熱は今でも研究者を顕微鏡開発に駆り立ててやみません。 現在、対象物に電子を照射する電子顕微鏡は原子1個1個を直接観察できるレベルにまで進歩し、科学技術の発展を根底から支えています。しかし、原子や原子群による材料の構造が観察できても、原子周囲に局在する電場や磁場(電気的、磁気的な状態)などを観察することは極めて困難です。これは、顕微鏡学者の長年の夢であるとともに、材料の開発研究においても渇望されている観察技術でした。

今回、東京大学大学院工学系研究科の柴田直哉准教授と幾原雄一教授らは、収差補正走査型透過電子顕微鏡(STEM)の検出器を分割した特殊な検出器を開発し、照射電子と局所電場との微弱な相互作用を観測することに世界で初めて成功しました。これにより、物質の性質に影響する物質表面・界面の電場の有無や強弱を原子レベルで観察することが可能になりました。今後、本手法を用いて原子レベルの電場を材料ごとに観察・比較することで、太陽電池、蓄電池や燃料電池の触媒材料などの創成を、強力に前進する原動力になることが期待されます。

プレスリリース

論文情報

Naoya Shibata, Scott D. Findlay, Yuji Kohno, Hidetaka Sawada, Yukihito Kondo and Yuichi Ikuhara,
“Differential phase-contrast microscopy at atomic resolution”,
Nature Physics, Online Edition: 2012/6/24 (Japan time), doi: 10.1038/NPHYS2337.
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