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Research News

アミノ酸新規生合成酵素の発見

 

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農学生命科学研究科・農学部
2012/04/10

東京大学農学生命科学研究科の博士課程学生千葉洋子および石井正治准教授らのグループは、独立栄養性水素細菌Hydrogenobacter thermophilusにおいて、生命にとって必須なアミノ酸の1種であるセリンが新規な酵素によって生合成されていることを発見した。また、この新規な酵素の遺伝子は本細菌以外の生物にも存在することから、これら生物でもこの酵素の働きによってセリンが生合成されている可能性が示された。

セリンを作る新しいルート

セリンを作る新しいルート

多くの生物において、セリンはホスホセリン脱リン酸化酵素(PSP)の働きによってホスホセリンから作られる。今までPSPは1種類しか知られておらず、このPSPがある種の微生物から高等生物まで幅広い生物で使われていることが知られていた。そして、このPSPを有さない生物にはホスホセリンからセリンを生合成する能力はないと考えられてきた。しかし、本発見により、Hydrogenobacterのように既知のPSPを欠いていても新タイプのPSPがあればセリンを生合成できることが明らかになった。

本発見は生物にとって根源的なアミノ酸生合成経路の多様性や進化を考える上で非常に有益なものである。また、独立栄養性水素細菌は二酸化炭素から有機物を生合成できるため、本細菌の基幹的生合成経路を解明することは、生物を用いて二酸化炭素から有用物質を生産するという産業的応用への基盤強化という点でも重要である。

プレスリリース

論文情報

Yoko Chiba, Kenro Oshima, Hiroyuki Arai, Masaharu Ishii, and Yasuo Igarashi,
“Discovery and analysis of cofactor-dependent phosphoglycerate mutase homologs as novel phosphoserine phosphatases in Hydrogenobacter thermophilus,”
Journal of Biological Chemistry Vol. 287, Issue 15, 11934- 11941, APRIL 6, 2012, doi: 10.1074/jbc.M111.330621.
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応用生命化学専攻・応用生命工学専攻

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