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Research News

肥満から起こる様々な自己免疫病の決定的な原因の発見

AIMによる様々な現代病に対する治療の可能性

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医学系研究科・医学部
2013/05/01

© Satoko Arai. 肥満が進行すると、血液中で増える脂肪酸によって免疫細胞が活性化され、免疫グロブリンの一つであるIgMが血液中で増加する。IgMのなかには自己抗原を認識するものも含まれるため、IgMが過剰に増えると体内の自己抗原を認識し、それが脾臓で自己抗体を作るB細胞の成熟を促す。AIMは血液中でIgMに結合しており、このIgMのはたらきを助ける役割をもっている。もしAIMが存在しないと、肥満が進行して血液中のIgMが増加しても自己抗体の産生が抑制される。

© Satoko Arai. 肥満が進行すると、血液中で増える脂肪酸によって免疫細胞が活性化され、免疫グロブリンの一つであるIgMが血液中で増加する。IgMのなかには自己抗原を認識するものも含まれるため、IgMが過剰に増えると体内の自己抗原を認識し、それが脾臓で自己抗体を作るB細胞の成熟を促す。AIMは血液中でIgMに結合しており、このIgMのはたらきを助ける役割をもっている。もしAIMが存在しないと、肥満が進行して血液中のIgMが増加しても自己抗体の産生が抑制される。

現代社会において、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病が肥満に伴い発症するが、同様に、肥満は種々の自己免疫疾患の引き金になることも知られている。しかし、なぜ肥満が多彩な自己免疫疾患を導くのか、そのメカニズムは明らかでなかった。

東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター分子病態医科学部門の新井郷子講師と宮崎徹教授のグループは、そうした肥満に伴う自己免疫疾患の発症機序を明らかにし、その中心的役割を果たすのが、発表者自身が発見した、脂肪を融解する血液中のタンパク質AIM (Apoptosis Inhibitor of Macrophage)であることを見出した。これまで発表者らは、血液中のAIMの量をコントロールすることによって、肥満の進行のみならず、糖尿病や動脈硬化を抑制できる可能性を示してきた。

本研究によって、AIMの制御により、肥満に伴う自己免疫疾患も抑制し得ることが明らかになった。したがって、AIMは、糖尿病、動脈硬化、自己免疫疾患など、肥満に伴う幅広い疾患の統一的な治療のターゲットになると考えられる。

プレスリリース [PDF]

論文情報

Satoko Arai, Natsumi Maehara, Yoshihiro Iwamura, Shin-ichiro Honda, Katsuhiko Nakashima, Toshihiro Kai, Masato Ogishi, Kumiko Morita, Jun Kurokawa, Mayumi Mori, Yuji Motoi, Kensuke Miyake, Nobuyuki Matsuhashi, Ken-ichi Yamamura, Osamu Ohara, Akira Shibuya, Edward K. Wakeland, Quan-Zhen Li, Toru Miyazaki,
“Obesity-associated autoantibody production requires AIM to retain IgM immune complex on follicular dendritic cells”,
Cell Reports Online Edition: 2013/04/05 (Japan time), doi:10.1016/j.celrep.2013.03.006.
論文へのリンク

リンク

大学院医学系研究科

疾患生命工学センター

分子病態医科学部門

Cell Reporter: The Cell Reports Blog(英語)

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