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Research News

運動や記憶を制御する膜タンパク質分子の内部運動を1分子観察

アロステリック創薬に向けたX線基盤計測技術の樹立へ

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新領域創成科学研究科
2014/09/26

東京大学大学院新領域創成科学研究科の佐々木裕次教授を中心とする研究グループは、筋肉運動や記憶・学習を制御する極めて注目度の高いタンパク質「ニコチン性アセチルコリン受容体」1分子の3次元分子内部運動を、100マイクロ秒の時分解能で、かつピコメートル(原子直径の1/100の長さ)の精度で、動画として観察することに世界で初めて成功した。

(a) アセチルコリン結合タンパク質に金ナノ結晶を標識した模式図 (b)アセチルコリン受容体に金ナノ結晶を標識した模式図。(c)X線1分子追跡法の概略図。測定したい分子に金ナノ結晶を標識し、その傾斜運動(θ)およびねじれ運動(χ)を測定する。

© 2014 関口博史
(a) アセチルコリン結合タンパク質に金ナノ結晶を標識した模式図 (b)アセチルコリン受容体に金ナノ結晶を標識した模式図。(c)X線1分子追跡法の概略図。測定したい分子に金ナノ結晶を標識し、その傾斜運動(θ)およびねじれ運動(χ)を測定する。

2つの同種なタンパク質の1分子計測結果から、5つのサブユニットからなる5量体の分子内部運動は、そのサブユニット構成がヘテロ構造とホモ構造で明確な違いがあり、各サブユニットの構成を変えることで多様な運動を実現できることが分かった。

本研究グループが今回用いた計測法「X線1分子追跡法(Diffracted X-ray Tracking: DXT」を用いることで、それほど特殊な分子操作なく、すべての分子内部動態の主要部位において、1分子動画計測の結果を提供できる。また、副作用のないアロステリック創薬の実現には、分子内部動態情報の取得が必須であることから、アロステリック創薬への貢献が大いに期待される。

なお、本研究は公益財団法人 高輝度光科学研究センターの関口博史博士、独立行政法人 産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター の久保泰副研究センター長、兵庫県立大学 大学院 生命理学研究科の宮澤淳夫教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科の岡田真人教授らと共同で行われたものである。

プレスリリース

論文情報

Hiroshi Sekiguchi, Yasuhito Suzuki, Yuri Nishino, Suzuko Kobayashi, Yoshiko Shimoyama, Weiyan Cai, Kenji Nagata, Masato Okada, Kouhei Ichiyanagi, Noboru Ohta, Naoto Yagi, Atsuo Miyazawa, Tai Kubo, Yuji C Sasaki,
“Real Time Ligand-Induced Motion Mappings of AChBP and nAChR using X-ray Single Molecule Tracking”,
Scientific Reports Online Edition: 2014/9/16 (Japan time), doi: 10.1038/srep06384.
論文へのリンク

リンク

大学院新領域創成科学研究科

大学院新領域創成科学研究科 基盤科学研究系 物質系専攻

大学院新領域創成科学研究科 基盤科学研究系 物質系専攻 佐々木裕次 研究室

動画による成果紹介 (YouTube)

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