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Research News

環境にやさしい触媒で抗がん剤をつくる!

工業レベルでの使用を可能にする安全なオスミウム触媒を開発

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理学系研究科・理学部
2012/08/22

東京大学大学院理学系研究科の小林修教授らの研究グループは、四酸化オスミウムを高分子の固定化することで、環境にやさしい高分子固定化オスミウム触媒(PI Os)を開発し、抗がん剤の中間体合成を行った。ジヒドロキシル化反応は、医薬品を始めとする様々な化学品の製造に不可欠な反応である。しかしながら、ジヒドロキシル化反応の有用な触媒として知られる四酸化オスミウムは、毒性や揮発性のため工業化が困難であった。

新しい固定化オスミウム触媒(PI Os)による抗がん剤カンプトテシンン中間体の1mol合成 © Sh? Kobayashi

今回、研究グループは、独自に開発した方法(高分子カルセランド法)によって高分子に固定化することで無害化することに成功した。さらに、この高分子固定化オスミウム触媒を用いて、抗がん剤カンプトテシン中間体が工業スケールにおいて合成可能であることを示した。これは固定化オスミウム触媒の工業スケールでの使用を実現した初めての例である。本ジヒドロキシル化プロセスが実用化されることにより化学品製造プロセスが環境にやさしくかつ効率的なプロセスに改善されていくことが強く期待される。また、本成果は、毒性のある触媒を無毒化し、工業化の可能性を実証した点においてグリーン・サステイナブル・ケミストリーの観点から極めて重要な成果であり、今後は他の毒性の高い触媒等への適用も期待できる。

プレスリリース

論文情報

Ryo Akiyama, Norio Matsuki, Hiroshi Nomura, Hisao Yoshida, Tomoko Yoshida, and Sh? Kobayashi,
“Nontoxic, Nonvolatile, and Highly Efficient Osmium Catalysts for Asymmetric Dihydroxylation of Alkenes and Application to One Mol-scale Synthesis of an Anticancer Drug, Camptothecin Intermediate”,
RSC Advances, doi: 10.1039/C2RA21123H
論文へのリンク

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化学専攻

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