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東京大学大学院工学系研究科における帝国石油株式会社との社会連携講座の開設について― エネルギー資源枯渇と地球温暖化問題に対する相互補完的な解を求めて―記者発表

東京大学大学院工学系研究科における帝国石油株式会社との社会連携講座の開設について― エネルギー資源枯渇と地球温暖化問題に対する相互補完的な解を求めて―

平成20年7月9日

東京大学大学院工学系研究科
   国際石油開発帝石ホールディングス株式会社

東京大学大学院工学系研究科における帝国石油株式会社との社会連携講座の開設について
― エネルギー資源枯渇と地球温暖化問題に対する相互補完的な解を求めて―

東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンターと国際石油開発帝石ホールディングス株式会社の子会社帝国石油株式会社は、地球温暖化と化石エネルギー資源枯渇という環境・エネルギーのジレンマに対する相互補完的な解を考究すべく、社会連携講座「持続型炭素循環システム工学」を、平成20年6月から3年間にわたり開設することといたしました。
本社会連携講座では、地球温暖化対策としての二酸化炭素の地中貯留と、バイオ技術を用いた二酸化炭素のメタン変換を組み合わせることによって、二酸化炭素をエネルギー源として再利用する持続型炭素循環システムの構築を目指した産学共同研究を中心に、EOR(増進回収法)技術、CCS(二酸化炭素分離貯留)技術および貯留層数値モデル開発などの関連テーマに取り組みます。
東京大学大学院工学系研究科は、人類社会の安定持続に即したエネルギー・資源パラダイム形成に向けて、必要なフロンティア技術群を評価・研究・構築し、産・官・学連携を通じた対応機能と複合知の創成に資することを目的としたエネルギー・資源フロンティアセンターを平成20年4月に設立いたしました。エネルギー問題は環境問題と表裏一体の関係にあり、両者を個別独立に扱うことはできません。本社会連携講座における産学共同研究により、当該センターで展開するエネルギー・資源パラダイム形成の中に温暖化問題に対する工学からの一つの解を明確に反映させることができます。また、社会連携講座による大学教育によって、グローバルな視点からのシステム構築能力を醸成する教育環境を提供することができます。
一方、帝国石油株式会社は、半世紀以上にわたり日本の石油開発のリーディングカンパニーとして、国内外において石油・天然ガスの探査・開発、天然ガスパイプライン網整備等の活動を続けてまいりました。本社会連携講座における教育研究活動を通じて、企業側から長期的な日本のエネルギー安定供給確保に貢献する人材の育成を支援していきます。
本社会連携講座の開設は、環境とエネルギーのジレンマ解決に向けた先端研究を促進し、欧米に先んじて我が国が先導的に推進できる可能性を有した巨大技術の開発環境を整えることを企図したものです。また、唯一解の存在しない問題の解決に向けた新しい研究スタイルのモデルを提供することにより、大学教育におけるデザイン能力育成への寄与が期待されます。

 

【社会連携講座の概要】

1. 講座名称: 持続型炭素循環システム工学
英文名:Engineering for Sustainable Carbon Cycle Laboratory
2. 設置場所: 東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター
3. 設置期間: 平成20年6月1日から平成23年5月31日までの3年間
4. 共同研究者: 帝国石油株式会社
5. 講座教員:
  佐藤 光三 東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター 教授
 特任教員を選考中
6. 研究担当者: 前田 治男 帝国石油株式会社 技術研究所 プロジェクト研究室長
7. 研究内容: 持続型炭素循環システムにおける地中微生物代謝の挙動解明と活性促進

【お問い合わせ先】
東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター
教授 佐藤光三

国際石油開発帝石ホールディングス株式会社 広報・IRユニット広報グループ
担当:本田和也

 

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