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東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構記者会見開催のお知らせ 「量子ドット太陽電池の開発について」研究成果

東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構記者会見
「量子ドット太陽電池の開発について」

平成24年3月14日

東京大学生産技術研究所

1.発表日時:
平成24年3月14日(水)11:00~12:00(受付開始 10:30)

2.発表場所:
東京大学生産技術研究所 An棟3F大会議室(An301、302)
〒153-8505 目黒区駒場4-6-1 駒場リサーチキャンパス
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/access/access.html

3.発表者:
東京大学
ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構  機構長  荒川 泰彦
(生産技術研究所 教授)

4.発表ポイント:
高効率が期待される量子ドット太陽電池について、2つの研究開発成果をご報告する。

(1) 量子ドット太陽電池として、世界最高効率を達成
(2) 世界初、フレキシブル量子ドット太陽電池を実現
  
5.発表概要:
(1) 量子ドット太陽電池は高効率が期待されながら、試作レベルでは効率向上が困難であった。今回、これまでの課題を克服し、世界最高効率を達成した。
(2) 張り合わせ技術を用いて、フレキシブルなプラスチック基板上の量子ドット太陽電池を世界で初めて実現し、普及のカギを握る安価・軽量・フレキシブル化に目途をつけた。

現時点では、(1)(2)はそれぞれ個別の技術であるが、今後の量子ドット太陽電池普及のカギを握る高効率で安価・軽量・フレキシブルな太陽電池へのブレークスルーとなる重要な要素技術と期待できる。

6.発表内容:
エネルギー資源の枯渇懸念や電力需給の緊迫など、電力不足問題および地球環境
問題から再生可能エネルギーへの関心が高まっています。太陽光発電はその有力な再生可能エネルギーとして注目されています。その中で、ナノ粒子による量子効果を発現する量子ドットを用いた量子ドット太陽電池は、理論的に超高効率の光電変換が期待されています。しかし、量子ドット太陽電池の研究はまだ初期の段階で、効率が期待ほど高まっておりません。今回、我々は量子ドットを挿入することによる電圧が低下し、効率が高まらないという課題を克服する技術を開発し、これまでの最高効率を達成しました。

さらに太陽電池は、変換効率向上と面積当たりコストの低減の両立が普及の鍵を
握っています。今回、ガリウムヒ素基板の高価かつ重いという現状の課題を克服する技術として、ウェハ融着技術による量子ドット太陽電池の軽量化・薄膜・フレキシブル化にも初めて成功しました。
今回、個別の要素技術として開発しましたが、これらの技術を融合することにより、将来の高効率・安価・軽量・フレキシブルな量子ドット太陽電池という新しいジャンルを開拓するものと期待できます。当日はこれらの研究開発の内容について、詳細にご説明いたします。

7.発表:
   3月15日(木)~18日(日)開催の第59回応用物理学関係連合講演会で2件を発表
する予定です。
   https://www.gakkai-web.net/gakkai/jsap/pro/

8.問い合わせ先:
男澤 宏也(おとこざわ こうや)
東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構・広報担当

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