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訪日外国人向けO2Oマーケティングも視野に iPhone・Android両スマートフォン向け新規技術「BeaconCast」アプリを用いて 高速リムジンバス内での情報配信を行う実証実験を共同で実施記者発表

訪日外国人向けO2Oマーケティングも視野に
iPhone・Android両スマートフォン向け新規技術「BeaconCast」アプリを用いて
高速リムジンバス内での情報配信を行う実証実験を共同で実施

平成26年10月23日
国立大学法人 東京大学
東京空港交通株式会社
株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス

 

国立大学法人 東京大学(本部:東京都文京区、総長: 濱田純一、以下 東大)と、東京空港交通株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 鈴木光男、以下、東京空港交通)と、株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大塚浩司、以下Wi2)は、東大が開発したネットワーク仮想化(*1)に対応した無線LANアクセスポイント(以下:アクセスポイント)、無線LANおよびBLE(*2)を応用したBeaconCast技術(*3)、「BeaconCast」アプリを用いて、リムジンバスにご乗車のお客さまにマッチする各種情報やクーポン、動画などをiPhone・Android両スマートフォン向けに配布するO2Oマーケティング(*4)の実証実験を2014年10月23日より開始します。

 

1.  実験の背景
東大は2012年9月より、文部科学省 大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)の採択事業として「アクセスポイントの仮想化による情報通信サービスの高度化」の研究を推進し、株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)が事業プロモーターとなり、同大学大学院情報学環 中尾研究室(中尾彰宏教授)が株式会社東京大学TLOの協力を得て本プロジェクトを推進しています。
東大がこれまでに実施してきた実証実験はイベント会場や店舗での実施でしたが、「移動する公共交通機関での実証実験」「2020年東京オリンピックを見据えた訪日外国人対応」の観点から検討を進めてまいりました。

一方、東京空港交通とWi2は、2009年6月より、成田空港路線、羽田空港路線のリムジンバス全車両において、公衆無線LAN(Wi-Fi)によるインターネット接続サービスを提供しており、スマートフォンやタブレットをはじめとした無線LAN対応機器を所有するユーザーがリムジンバスに乗車した際、簡単に高速ブロードバンド・インターネットへの接続が可能となっております。
またリムジンバスは、日本人はもとより、訪日外国人の利用も多いことから、両社では今後の2020年東京オリンピックを見据え、リムジンバスと公衆無線LANを活用した訪日外国人向けサービスの提供を検討してまいりました。

 

2. 実証実験の目的
実際に稼働しているリムジンバス車内で多種類の情報をデジタル配信することにより、乗車されたお客さまが行動を起こすのに適した配信場所・タイミングなどの評価、および情報を受け取った後の行動データ分析などを通じて、移動する公共交通機関におけるO2Oマーケティング戦略の有用性と同一周波数帯を用いる「無線LANによるiPhone・Android向けBeaconCast配信」の効果についての検証、並びに東大が研究開発したネットワーク仮想化対応のアクセスポイントで乗車中の特定多数の利用者に認証なしで確実に同報通信ができることの検証を行うことを目的としています。

3. 実証実験の概要
本実験期間中、対象となるリムジンバスにご乗車されたお客さまは、ご自身のスマートフォンに専用アプリケーション「LimoCast」をインストールすることで、車内に配置されたアクセスポイントを利用して、通常の無線LANアクセスによるインターネット接続を楽しむと同時に、バス到着地周辺のイベント情報、店舗のクーポン、リアルタイムで更新されるお得な情報、また動画コンテンツもあわせて受け取ることができます。
また、本アプリケーションおよび配信コンテンツを日本語、英語等の多言語対応とすることで、乗車された訪日外国人の方もコンテンツをご利用できる環境を整えております。


4. 実証実験期間、対象リムジンバス
期間:2014年10月~2015年3月を予定
対象リムジンバス:成田空港線(成田空港~東京シティ・エアターミナル線等)を運行する一部のリムジンバス内
情報受信方法:車内もしくは乗車前にお客様がお持ちのスマートフォン、タブレットに専用アプリをインストールの上で利用
内容:運行場所、時間などによって異なる情報を配信予定

 

5. 利用方法、料金
アプリ名称:「LimoCast」
対応端末:
Android OS端末:Android4.0.1以上
iOS端末: iPhone 4s, 5, 5s, 5c、iOS6以上
ダウンロード方法:Google Play またはApp Storeから「LimoCast」をダウンロード
利用料:無料


※記載されている会社名および商品名は、各社の登録商標または商標です。

 

【配信情報の作成にご協力いただく企業】
  本実証実験において、配信される情報の一部は下記の企業・団体の皆様にご協力頂いております。
 独立行政法人 日本芸術文化振興会 国立劇場
 ジェイアイ傷害火災保険株式会社
 株式会社ファーストキャビン

 

【本件に関するお問合せ】

東京大学 大学院情報学環 中尾研究室
東京空港交通株式会社 営業企画部 森
株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス 広報担当 中尾

 

【用語注釈】
*1: ネットワーク仮想化
仮想化技術などを用いてネットワークを構成する物理資源(ネットワーク帯域資源、計算資源、ストレージ資源)を分離し、新規プロトコルや情報通信サービスをプログラム可能な論理ネットワークを複数独立に収容する技法、もしくは、それを実現する技術。
*2: BLE(Bluetooth Low Energy)
近距離無線通信技術Bluetoothの拡張仕様の一つで、低消費電力通信が可能。各種のセンサーや小型の装置などでの利用が見込まれている。Apple社がiBeaconというサービスにおいて積極的に利用を始めており、場所に紐付いた情報提供が本格化する兆しがある。
*3: BeaconCast技術
無線LANにおいて用いられるビーコン(Beacon)と呼ばれる制御信号にデータを付加し、符号化を用いて複数のビーコンを組み合わせることで通常のデータ通信に利用する、東大にて新規開発されたプロトコル。電波が混雑した状況においても近隣の不特定多数の端末に認証なしで確実に同報を行う情報通信が可能となる。
*4: O2Oマーケティング
O2Oは、Online to Offlineの略。インターネットを介して(Online)のプロモーションなどにより、実店舗での購買など(Offline)に影響を与えるようなマーケティング戦略。

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