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西洋史学
(1)はじめに
研究室の顔ぶれは多彩であり、20歳そこそこで進学してくる新3年生から、古参の大学院生までが頻繁に出入りする。専修課程の教員も授業の前後に研究室に立ち寄ることが多く、さらには名誉教授が訪問することもある。談話室は文字通り学生・大学院生の談話の場となっている。もちろん、進学前の教養学部生でも、研究室を訪れて、必要な情報を入手し、助教や先輩学生のアドヴァイスを受けることができる。 進学後は教室や図書館に通うのと同じほどに、この研究室に顔をだすことが必要といえる。4月の専修課程別ガイダンスから翌年3月の卒業証書授与まで、行事のほぼすべては、ここでおこなわれる。またここで履修のコツやマル秘(?)情報にいたるまで、上級生や大学院生から伝授されるであろう。重要事項は、すべて研究室前の廊下の掲示板に貼り出されるため、研究室に顔をださないと、いろいろと困ることがおこるようである。 そのほかに重要な伝統行事として研究室旅行が挙げられる。学部4年生が幹事となり、5月の中旬から下旬にかけて2泊3日の日程で開催される。全教員に加え、大学院生の有志も参加するため、教員や大学院生と個人的に話ができる良い機会である。近年の行先を列挙するならば、伊東(2004年)、強羅(2005年)、熱海(2006年)、伊東(2007年)、伊香保(2008年)となる。例年、夕食後は教員を囲んで、あるいは学生同士で熱い議論が交わされるのが常である。この旅行を通じてはじめて、「研究室の一員になった」という実感を抱く新3年生も多いことだろう。 ![]() 2003年5月 水上温泉
(3)進学のまえに 西洋史学専修課程への進学希望者は、教養学部時代から知的関心をひろくもち、多くの読書体験をつみ、高い語学力をつけてほしい。ただの歴史ファンでは、専門的学習はおぼつかないからである。 そのために、いくつかのことを要望したい。第一に、図書館などを最大限に利用して、歴史関係の講座やシリーズ、単行本はもちろん、人文・社会科学の古典や話題の書物を読むことである。進学するまでに、研究したい時代・地域・テーマをおおまかに決めておいてほしいが、しかしそれにあまり固執する必要はない。研究テーマは変更されることの方が多い。大事なのは、自分の知的関心に対応するテーマを見いだそうとする努力である。 第二に、外国語は西洋史学にとって生命線とでもいうべき手段である。教養学部時代にじっくりと勉強しておいてほしい。すくなくとも、英語と第二外国語を「読む」力を十分につけておくことが必須である。なお、古代史をこころざす場合にはギリシア語・ラテン語を、中世史ではラテン語を、また近現代史ではそれに対応する地域の言語の学習をはじめておくことが望ましい。しかし教養学部での語学習得が不十分だからといって、心配するにはおよばない。やる気さえあれば、西洋史学に進学してからでも、新しい言語を習得することは十分に可能だからである。 第三に、当専修課程にかぎったことではないが、人文系の学問にあっても電子メディアへの習熟は必要不可欠である。実際に、コンピュータに熟達すると、従来の歴史学ではみえなかった新たな問題や解法がひらけてくることもしばしばである。IT技術の基本は早めに体得しておいてほしい。
(4)卒業後は 大学院進学を希望する者は、早くから院生や助教に接触して、先輩としての話を聴いたほうがよい。自分の道を発見する機会となるだろう。ただし、西洋史学に限らずどんな分野であれ、自力で多くの読書をこなし、論理的に思考する努力が、大学院進学の必要条件である。 就職については、近年の傾向からみて、テレビ・新聞などのマスコミ、出版社をはじめとして、一般企業、公務員、教員など幅広い職種の可能性がある。多様な職業分野で活躍する人材を育て、各界に送り出すことも、西洋史学専修課程の大切な役目である。 | |||||||||||