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フランス語フランス文学


1)

 本専修課程(仏文)では,フランス語及びフランス文学に強い関心を抱き,これを深く究めたいと望む学生諸君に,授業や研究室その他での日常的接触を通じて,基礎的な知識と同時に,さらに高度な自立的探求への方法上の手がかりを提供したいと願っている。
 一口にフランス語・フランス文学といっても,その歴史は千年に及び,研究対象はたんに詩や小説作品に限らず,デカルトやパスカルのようにむしろ哲学者とみなされる作家から、ミシュレのような歴史家,さらには映画のシナリオにまで及びうる。いや、フランス語で書かれたテクストをなんらかの手続きによって綿密に分析し、なんらかのテクスト戦略を浮かび上がらせることを目的とするのであれば、モード雑誌やフランス料理のレシピ集であっても立派な研究対象となるであろう。
 ただし大学はデパートでない以上,千差万別な学生諸君の個別的な関心が,授業に出席するだけですべて満たされることはありえない。専任教員以外に毎年適当な専門家に講師を依頼して,できるだけ講義・演習に幅を持たせるように配慮しているが,それはいずれも最初にのべた基本線に沿ってのことであり、学生諸君はこれらの講義・演習を手がかりに、各自独創的な研究を工夫してほしい。教員も、諸君の自発的な努力に助言を惜しまないであろう。

 

2)

 進学者は、ここ3年間の実績では、毎年10~15名程度。授業とは別に、各教員が毎週1回の個別指導の時間を設けているので、希望する学生はこれを利用して各自の学習上の疑問点を解き、研究上の指針を得ていただきたい。また、研究室の伝統でもあるが、同級生や先輩たちとの読書会が盛んで、その他切磋琢磨により、自分の真の適性を発見することも奨励されている。仏文には昔から各人がその好むところを自発的・自立的に学ぶことを良しとし,講義・演習はそのための土台でありであるとする気風があるが,この長所を活用してもらいたい。
 進学に当たっては,基本的フランス語の知識(読解・作文・ある程度の会話能力)が必要である。ただし、フランス語未履修で進学し、またたくうちにフランス語の力を伸ばして大学院に進学、フランス語あるいはフランス文学の大学教員として活躍しているケースもある。要は、進学して以降の自立的な勉強が大切なのであって、その土台を作るためにも、教養学部第4学期の「持ち出し専門科目」を活用するよう、強く希望する。
 また、本専修課程は外国人教師一名の配当を受け、さらに常にフランス人一名に非常勤講師を委嘱し、一週間当たり3ないし4コマのフランス人による授業を確保している。またエコール・ノルマル・シュぺリウールやジュネーヴ大学と交流協定を結んでいる関係上、常時2ないし3名のフランス人留学生を数え、彼らを囲んで学生同士の会話サークルなども存在する。学生諸君はこれらをフルに活用して、学部の段階から実践的なフランス語の習得にも心がけていただきたい。

 

3)

 現在の制度では、必要単位修得の上、卒業論文を提出して卒業することになっている。充実した論文を完成するのに,2年の歳月は短すぎることはあっても,けっして長すぎるということはない。進学当初から着実な準備が必要であり,そのためには積極的に教員や大学院の諸君に相談し,助言を求めてもらいたい。

 

4)

 卒業後の進路については他の専修課程の場合と大差はない。一般企業や金融関係,公務員のほか,特に新聞・放送・出版関係に職を見出すケースが多い。また、図書館関係や教職に進むものもあるが,現状では、高校段階まではフランス語科で教職につくことはほとんどありえないので,教職を希望するのであれば,在学中に英語,国語その他の教科単位を修得することを考える必要がある。

 

5)

 大学院入学希望者は本学以外からの志望者も含めて定員の約4~5倍に達するが、学部2年間の学習では物足りないという諸君は、ぜひ大学院修士課程に進学して自分の研究を深めていただきたい。その学習の成果が生かせる就職先は数が多いわけではないが、近年、修士卒で新聞社や出版社に就職するケースが多い。さらに博士課程に進学すると、将来はほぼ教育職・研究職に限定される。近年、その就職はかなりきびしいので、相当の覚悟をもって志望してもらいたい。


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