持続可能社会のための陸上交通システム

次世代電気自動車の電気駆動技術とインフラ，および持続可能社会のためのインフラとしての鉄道システムの研究を行っている。

・鉄道などの軌道系の公共交通システムの利便性向上，省コスト化を実現するために，AI,IOT,センサ技術を活用して，まったく新しい自動運転，省保守化技術の実現を目指している。

・自動車が走行中に排出するCO2を限りになくゼロに近づけるために，世界中の自動車メーカは電気自動車(EV)の開発を進めている。しかしながら，現在のEVは航続距離に問題があり，その普及が妨げられている。この問題点に対して，高速道路の一部などに走行中のEVに無線で給電する設備を敷設すれば，小さいバッテリを積んでいるEVでもその航続距離を無限大にすることができる。中でも堀・藤本研究室では，その究極のかたちとして，車輪内に駆動用モータと蓄電デバイスを配置し，その車輪に路面から直接電力を供給する，ワイヤレスインホイールモータ方式を試作している。

これらの研究を通じて，レジリエントな公共交通インフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、軌道系交通システムのイノベーションの拡大を図る。

大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻
・堀　洋一　教授
・水間 毅 特任教授
・藤本 博志 准教授

・渡邉翔一郎, 古関隆章, 近藤圭一郎, 水間毅: 「現車試験による電力制限ブレーキの性能評価－電気鉄道の省エネルギー運転支援効果の実証－」, 電気学会論文誌D, Vol.134, No.8, 2014
・斎藤達仁, 近藤圭一郎, 古関隆章, 水間毅: 「電源-蓄電装置ハイブリッド電動車両の電源容量低減と蓄電池監視のためのシンプルな電力制御法」, 電気学会論文誌D, Vol.134, No.2, 2014
・綱島均, 松本陽, 水間毅, 中村英夫: 「プローブ車両技術の導入による軌道交通システムの状態診断」, 自動車技術学会, 自動車技術, 61-2, pp.98-104, 2007
・Motoki Sato, Gaku Yamamoto, Daisuke Gunji, Takehiro Imura, and Hiroshi Fujimoto: “Development of Wireless In-Wheel Motor using Magnetic Resonance Coupling,” IEEE Transactions on Power Electronics, vol.31, no.7, pp.5270-5278, 2016 (IEEE TPE Best Paper Award)
・佐藤基, Giuseppe Guidi, 居村岳広, 藤本博志: 「ワイヤレスインホイールモータの高効率化および高応答回生の実現に関する研究」, 電気学会論文誌D, vol.137, no.1, pp.36-43, 2017
・Hiroshi Fujimoto, Motoki Sato, Daisuke Gunji, Takehiro Imura: “Development and Driving Test Evaluation of Electric Vehicle with Wireless In-Wheel Motor,” in Proc. International Electric Vehicle Technology Conference & Automotive Power Electronics Japan 2016, Yokohama, Japan, 2016

・国際出願番号PCT/JP2014/055592 「磁気検出装置」（外国出願）2014.3
・特許 第5531291号　列車搭載用画像処理システム　登録日 2014.5
・特許 第5521143号　磁気検出装置　登録日 2014.4
・特許 第5458282号　列車搭載用画像処理システム（GPSによる移動体対象物検出方法）　登録日 2014.1
・特許 第5531291号　列車搭載用画像処理システム（鉄道用画像処理システム）　登録日 2014.5
・特許　第5351219号　鉄道の車両走行音を用いた車両状態診断装置、診断方法、及びプログラム　登録日 2013.8
・ワイヤレスインホイールモータに関する基本特許を出願中