細胞検索エンジンによる生命科学・医療・バイオ産業の新展開

  • 目標1:貧困をなくそう
  • 目標2:飢餓をゼロに
  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標6:安全な水とトイレを世界中に
  • 目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 目標8:働きがいも 経済成長も
  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろ
  • 目標12:つくる責任つかう責任
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を
  • 目標14:海の豊かさを守ろう
  • 目標15:陸の豊かさも守ろう
合田 圭介
理学系研究科
教授
本プロジェクトの代表者がプログラムマネージャーとして推進した内閣府の革新的研究開発推進(ImPACT)プログラム「セレンディピティの計画的創出」では、大量な細胞集団に含まれる一つ一つの細胞を高速に撮像し、深層学習など最先端の情報処理技術でそれらの画像をリアルタイムに判別して、細胞集団の中から特定の細胞を分取する基盤技術「Intelligent Image-Activated Cell Sorting(インテリジェント画像活性細胞選抜法)」の開発に世界で初めて成功し、微生物や血液細胞をその形状や内部構造を指標として分取する原理実証を行った。具体的には、3マイクロメートルから30マイクロメートル程度の異なるサイズの種々の細胞の高速撮像、がん患者の血液中にわずかに含まれる循環がん細胞様細胞の画像による発見などにより本技術の汎用性を示し、光合成やバイオ燃料の研究に使われる緑藻類クラミドモナスからタンパク質局在の異なる変異体を、また、ヒト血液中から血小板凝集塊を分取する事により本技術の実用的な展開可能性を示した。
本研究で開発した装置は、分子生物学、微生物学、医学、薬学など基礎研究の発展に寄与し、さらに医療やバイオ産業などへの社会実装を加速することを目指して、国内外の研究者に広く活用していただくためにオープン利用展開を進めている。この新たな基盤技術により、これまで膨大な時間や手間がかかり偶然の幸運な発見「セレンディピティ」が必要とされていた事象が計画的に発見できるようになると期待される。そして、従来の細胞計測技術では検出・分取できなかった細胞を分取して解析する事で、生命科学分野における様々な発見やバイオ産業や医療分野での開発に大きな進展が期待される。
細胞検索エンジン「インテリジェント画像活性細胞選抜法」の模式図
細胞検索エンジンの将来展望
細胞検索エンジンによる生命科学・医療・バイオ産業の新展開

プロジェクトに関するURL

共同実施者

上村 想太郎 大学院理学系研究科 教授
Robert Campbell 大学院理学系研究科 教授
川原 圭博 大学院情報理工学系研究科 教授
矢冨 裕 大学院医学系研究科 教授
大矢 禎一 大学院新領域創成科学研究科 教授
北村 友人 大学院教育学研究科 准教授

主な関連論文

Nitta et al. Intelligent image-activated cell sorting. Cell 175, 266-276 (2018)

主な特許

<登録された特許>
特許の名称、発明者、出願人、登録番号、登録年月日、出願国
・イメージング装置及びイメージング方法、三上秀治・合田圭介、JST、特許第6266851号、H30. 1. 5、日本
・照射装置・レーザ顕微鏡システム・照射方法及びレーザ顕微鏡の検出方法、三上秀治・合田圭介、JST、特許第6232525号、H29. 10. 27、日本
・撮像装置・フローサイトメータ及び撮像方法、合田圭介・Cheng Lei、東京大学、特許第6321279号、H30. 4. 13、日本
<出願済の特許>
特許の名称、発明者、出願人、出願番号、出願年月日、出願国・誘導ラマン散乱顕微鏡装置および誘導ラマン散乱計測方法、小関泰之・鈴木祐太・脇坂佳史・合田圭介、東京大学、PCT/JP2017/004728、H29. 2. 9、PCT

問い合わせ先

  • 担当: 合田 圭介
  • 電話: 03-5841-4329
  • メールアドレス: goda[at]chem.s.u-tokyo.ac.jp
    ※[at]を@に置き換えてください
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