小柴昌俊特別栄誉教授コメント

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小柴昌俊特別栄誉教授コメント

 

「教官に配られる研究費を学長、学部長がピンハネし、(研究者のところには)10分の1くらいしかこない」についての小柴昌俊特別栄誉教授コメント

 「6人のノーベル賞受賞科学者が官邸を訪れ、・・・『教官に配られる研究費を学長、学部長がピンハネし、(研究者のところには)10分の1くらいしかこない』(小柴昌俊氏)といった現行予算配分の仕組みへの疑念の声も上がった」との報道について、小柴先生のコメントは以下のとおりです。


 首相にお会いしたときに、「我々の研究は、社会の役に“いまは”立たないが、人類の知識を増やす研究だ。基盤科学に対して予算の何%かを必ず使うと決めるのは、一国の代表である首相をおいて他にいない。ぜひ決断してほしい」と言ってきた。このことが、自分の訴えたい本筋である。
 自分は、直接の取材を受けておらず、記事も見ていない。発言がつまみ食いされ、マスメディアに流されている。都合のよい結論に人々を導くため、昔からこの種の方法が行われていて、これもその例であろう。
 記事によれば科学技術予算が、官僚と業界と天下り法人により、現場がむしばまれているとあるが、そんなことはないと認識している。そうした文脈で、私の言葉を使って欲しくはない。
 昔と異なり、研究資金の間接経費と呼ばれるものが用意され、研究環境の整備が進んでいるということであれば、それは、結構なことだ。血税を無駄にしないで、有効に使って、研究を進めてもらいたい。

小柴 昌俊



(御参考)
0)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091127-00000014-maiall-pol
1)http://www.jiji.com/jc/zc?k=200911/2009112601006
2)http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091126/plc0911261755014-n1.htm
 

 

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