アクション・プラン 2005-2008 2006年度改定版の公表にあたって

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アクション・プラン 2005-2008 2006年度改定版の公表にあたって

東京大学アクション・プラン2005-2008
2006年度改定版の公表にあたって

国立大学法人東京大学総長 小宮山 宏
平成18年(2006年)8月

 このアクション・プランは、総長としての私の任期中に、「時代の先頭に立ち、世界の知の頂点を目指す東京大学」を築き上げていくという目標を実現するための鍵になると考える項目を、私のいわば決意表明として、昨年はじめて公表したものです。その折に、プランに掲げられた諸項目は、東京大学を取り巻く状況の変化や大学内外からのご指摘を受け止めながら、さらに内容を進化させていくものであると述べておきましたが、ここに、昨年のプランをさらに発展させた2006年度改定版を公表します。
  アクション・プランという形で、これからのあるべき大学を築いていくための目標を作り、その目標達成のための戦略を立てていくという試みは、この一年の間に着実にすすめられてきたと考えています。プラン実行の初年度は、変化の動きを全体に及ぼす呼び水となるような取組みを、さまざまに「実験」してみました。その中で発見できた重要なことは、こうした積極的な姿勢をとることで、課題を実現するための制度的・財政的な諸条件、あるいは実現に携わる人々の意識が、どんどん変わっていくということです。大学法人化前の制約の多い状況を所与のものとしていては、これからの大学の姿は見えてきません。夢をもって理想の大学に向けて努力し、それを社会に大胆に意思表示していけば、大学を取り巻く環境条件も良い方向に変化させ、大学改革の大きな歯車をまわし始めることができるのです。
  東京大学は、非常に複雑で大規模で重層的な組織です。取り組むべき多くの課題が複雑に絡み合っており、それらに一義的な解をただちに見つけられるわけではありません。ただ、このアクション・プランに掲げた項目の実現に向けて取組みを重ねる中で、自律分散と全学協調の仕組みをうまく動かしていけば、東京大学という組織にもっとも適切な解を生み出す力が自ずから高まっていくものと考えています。産業界や大学OBをはじめ学外からも、こうした大学の取組みに支持がなされていることも、大変心強いことであると思っています。
  社会は、活力溢れた大学の登場を待ち望んでいます。このたびのアクション・プランの改定を機会に、大学改革の実現に引き続き努力し、これからの日本の高等教育を支える東京大学を作り上げるために全力を傾注する決意を、改めて明らかにしたいと思います。

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