第3回GSDM国際シンポジウム「医療・健康分野におけるグローバルなガバナンスとイノベーション」
ヒトやモノの移動が飛躍的に増加した現代、エボラ出血熱や新型インフルエンザの感染拡大と対策の遅れは、医療分野において、研究開発と現場での応用との間に大きな溝が存在することを浮き彫りにし、グローバルヘルス・ガバナンスにおける実効的で強固な危機管理体制構築の必要性を世界に示した。また、人口減少や高齢化といった社会状況の変化は、再生医療や個別化医療といった新たな価値に基づく医療技術・制度の必要性を増加させている。
本シンポジウムでは、こうした問題に対応すべく、国際的な視点も踏まえながら、医療・健康分野における最新の研究開発の動向から、現場での応用にいたるまでの展開に焦点を当て、研究機関、関係企業、政府、国際機関それぞれの役割を検討する。それによって、研究開発と応用との溝を解消し、グローバルヘルス・ガバナンスの改善に向けた産学官連携のあり方を探ることを目的とする。
同時に、国内外において、また、多様なアクターの連携のもとで、現場のニーズを踏まえて研究開発を行い、研究開発を多様な医療現場に橋渡ししていく有為な研究者・実務家となるためにはどのような素養が必要なのか、GSDMの学生を交えて検討する。
(日英同時通訳付)
プログラム
13:00~ | 受付開始 |
13:30~13:40 | 開会のあいさつ -大和 裕幸 (東京大学理事・副学長、GSDMプログラム責任者) |
13:40~14:10 | 共通セッション:グローバルヘルス・ガバナンスと医療分野のイノベーション -城山 英明 (東京大学公共政策大学院院長、GSDMプログラムコーディネーター) -ヴィシュ・クリシュナン (Professor,Rady School of Management, UC San Diego) |
14:10~14:20 | 質疑応答 |
14:20~15:40 | セッション1:グローバルヘルス・ガバナンス 医療分野における危機管理体制を構築するには、研究機関や製薬会社等関係企業の投資を促進し、保険制度の充実など現実的なファンディングやリスク管理、国 際機関や政府による国際的なガバナンスが重要である。本セッションでは、国際機関、日本政府、関係企業等からこの分野の専門家を招き、望ましいグローバル ヘルス・ガバナンスのあり方と危機管理体制の構築方法等を検討する。 モデレーター -渋谷 健司 (東京大学大学院医学系研究科 教授) パネリスト -山田 忠孝 (フレイジャー・ライフサイエンス社ベンチャーパートナー) -吉岡 てつを(内閣官房内閣審議官、新型インフルエンザ等対策室長、エボラ出血熱対策室長、国際感染症対策調整室長) -B.T. スリングスビー (公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 CEO兼専務理事) -尾池 厚之 (外務省国際協力局、地球規模課題審議官大使) |
15:40~15:55 | 休 憩 |
15:55~17:15 | セッション2:ライフサイエンス関係分野のイノベーション 研究開発と現場での応用との溝を解消するためには、セッション1で議論されたグローバルな視点を踏まえた現場感覚とともに、医療現場のニーズを踏まえて研 究開発を行う、あるいは研究開発を多様な医療現場に応用していくようなさまざまな意味での「橋渡し」が重要である。本セッションでは、グローバルな視点を 持ちかつ現場に向き合う実務家、研究者等の専門家を招き、研究機関等における研究開発が、ニーズに応えるイノベーションに繋がる方策等について検討する。 モデレーター -鈴木 寛 (東京大学公共政策大学院 教授) モデレーター -ヴィシュ・クリシュナン 教授 -光石 衛(東京大学工学系研究科長、GSDMプログラムコーディネーター代理) - (損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社海外経営管理部企画グループ) ※詳細は後日掲載します。 -森 敬太 (サンバイオ株式会社 代表取締役社長) |
17:15~17:30 | 閉会の言葉 -城山 英明 |