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第5回GSDM国際シンポジウム「人口減少と日本の未来ー人工知能で労働者不足を救えるか?」

掲載日:2018年2月2日

基本情報

区分 講演会等
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 留学生 / 卒業生 / 企業 / 大学生
開催日(開催期間) 2018年3月2日 13時30分 — 17時20分
開催場所 本郷地区
会場 伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール
定員 300名
参加費 無料
申込方法 要事前申込
お問い合わせ先 gsdm-ppoffice@pp.u-tokyo.ac.jp
 

  • 世界全体で多くの面で閉塞間が高まっている。これは従来の発展を支えてきた成長モデルの限界が明らかになり、それに伴って将来に対する不安が広がっているからである。日本においても、政府の予測では、人口は2065年までに30%減少するとされている。これはかつてない深刻な事態であり、日本の経済、社会等あらゆる部門に影響が及ぶと考えられる。とりわけ大幅な人口減少が労働市場に長期にわたって大きな影響を与えることが懸念されている。中でも製造業は深刻な人手不足に直面することになろう。

 
人口統計学の観点からは、日本におけるこのような高齢化は世界の中でも最も危機的な状況にある。しかし、一方で多くの先端技術開発の面で日本は世界をリードしているのも事実である。情報関連技術を中心に、近年イノベーションに注目が集まっているが、これは一過性のものではなく、経済や社会の構造を質的に変えうるものでもある。大きなパラダイムの変化が起こっているとも考えられるのである。例えば人工知能(AI)である。AIの台頭はこれまでしばしば雇用に対する脅威としてとらえられることが多かったが、むしろこのような危機的状況を打開し、さらに雇用問題を解決するポジティブな可能性を秘めているのではないだろうか。このような問題意識のもとでこの国際シンポジウムでは「短期的、また中長期的にみて、AIはどの程度人口減少や高齢化が労働市場にもたらす影響を緩和できるのだろうか?」という問いについて考えてみたい。すなわち、現在進行しているかもしれないパラダイムシフトが、閉塞感や将来に対する不安を払拭し、より良い将来社会構築に貢献する可能性について、AIと労働市場をフィールドとして検討する。
 
少子高齢化問題は日本だけの問題ではなく、多くの先進国に影響を及ぼしている。しかし、日本ではこの問題について喫緊の対応が求められているのである。この国際シンポジウムでは、アカデミア、産業界、政府、労働組合など国内から広く専門家にお集まりいただき、日本の将来の労働市場について話し合う予定である。さらに海外からも専門家をお招きし、日本国内についての議論にとどまらず国際的な知見についても共有していただきたいと考えている。
 
行き詰る経済社会の現状を打破するためには、改革が必要である、そのためには新たなビジョンと駆動のためのモデルが必要である。改革の方向性は、国連が示した「持続可能な開発のためのアジェンダと17の持続可能な開発目標(SDGs)」が極めて重要な指針となる。一方、東京大学においては東京大学憲章、東京大学ビジョン2020を公表して大学の長期的な方向性を示してきている。それはSDGsと軌を一にするものである。東京大学は日本で最も卓越した教育機関の一つであり、日本の未来に対しても大きな責任を負っている。東京大学のリーディングプログラムの一つであるGSDMは、分野横断的なアプローチにより高い専門性を基礎に、多様な社会的課題を解決することを目指している。このシンポジウムを通して、今後我々が真摯に向き合っていかなければならない課題である日本経済の持続性について議論を深めていきたい。
 

言語:日英同時通訳付き

主催:東京大学博士課程教育リーディングプログラム「社会構想マネジメントを先導するグローバルリーダー養成プログラム」(GSDM)  

プログラム:
 

  • 13:30-14:20  開会
  • ・シンポジウム開会、スピーカー紹介  ジェシカ・ワン(GSDM学生、司会者)
  • ・開会のあいさつ             福田 裕穂(東京大学理事・副学長)
・開会のあいさつ             カンタン・ヴェルスピレン(GSDM学生、シンポジウム・コーディネーター)
  1.  
  2. 13:50-14:20  シーン・セッティング
・連合のビジョン              相原 康伸(日本労働組合総連合会 事務局長)

・企業の視点                矢野 和男(株式会社日立製作所 技師長)
 
  1. 14:20-14:55   共通セッション
・基調講演1                ドミニク・ゲレック(OECD科学技術政策局局長)

・基調講演2                落合陽一(筑波大学准教授、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役)
 
  1. 14:55‐15:05   休憩
 
  1. 15:05‐16:10   パネル・ディベイト・セッション(パート1)
  2. 登壇者:
  3. 伊藤 禎則(経済産業省 産業人材政策室 参事官)
ドミニク・ゲレック(OECD科学技術政策局局長)
 
  • 落合 陽一(筑波大学助教、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役)
  • 福原 正大(Institution for a Global Society CEO、慶応義塾大学招待教授、一橋大学大学院特任教授)
  • ・モデレーターからのイントロダクション  城山英明(東京大学公共政策大学院教授、GSDMプログラムコーディネーター)            
  • ・ディベイト パート1
 
  1. 16:10‐16:20     休憩
 
  1. 16:20-17:00     パネル・ディベイト・セッション(パート2)
    • ・モデレーターからの総括  城山英明
・ディベイト パート2
 
  1. 17:00‐17:20     閉会のことば
  2. ・閉会のあいさつ      光石衛(東京大学執行役・副学長、工学系研究科教授、GSDMプログラムコーディネーター代理)

・閉会あいさつ       高橋亜沙美(GSDM学生)

・シンポジウム閉会      ジェシカ・ワン(GSDM学生、司会者)


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