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懐徳館庭園、国の名勝に指定される

掲載日:2015年3月18日

実施日: 2015年03月10日

 平成27年3月10日付けで、文化財保護法の規定により懐徳館庭園(旧加賀藩主前田氏本郷本邸庭園)が国の名勝に指定されました。本学での国の名勝指定は理学系研究科附属植物園本園(小石川植物園御薬園跡及び養生所跡)に続き2件目となります。

 懐徳館庭園は本郷キャンパス構内の南西に位置しており、総長の迎賓施設である木造和風建築の懐徳館が建ち、その南に明治後期の旧加賀藩主前田氏本郷本邸に起源を持つ庭園が広がっています。普段は公開されていませんが、ホームカミングデー等の行事の際には一般の方も入ることができます。
 
 天皇行幸を強く願った前田利嗣(15代当主)の遺志を継いだ利為(16代当主)が明治38年に日本館、明治40年に西洋館を竣工させ、その後天皇行幸の内示を得て、前田家の庭師であった伊藤彦右衛門に明治43年1月に作庭を依頼し、同年5月に完成したものです。
 完成した本邸と庭園をもって、明治43年に明治天皇行幸、昭憲皇太后、さらに皇太子殿下・同妃殿下の行啓を迎えており、それを記念した臨幸碑が今も築山に残されております。さらに大正期には各国の要人が訪れ、外交の舞台として重要な役割を果たしました。
 なおこの庭師伊藤彦右衛門が手がけた堀田正倫邸庭園(千葉県佐倉市)も同じく今回国の名勝に指定されています。
 
 その後前田家との土地交換により昭和3年に本学の敷地となり、建物は東京大空襲の被害を受け全焼し、その後再建されましたが庭園は作庭当時の風景を現代に継承しており、その価値は大変貴重なものとなっています。
 



石橋上よりみる流れと芝庭

滝及び流れ

臨幸記念碑
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