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東大のグリーンICT開発の通信規格、ISO/IEC委員会が国際標準と認める記者発表

東大のグリーンICT開発の通信規格、ISO/IEC委員会が国際標準と認める 

平成27年3月12日

東京大学大学院情報理工学系研究科

 

1.発表者: 江崎 浩 (東京大学大学院情報理工学研究科創造情報学専攻 教授)
 

2.発表内容: 
東京大学の東大グリーンICTプロジェクト(代表:東京大学大学院情報理工学系研究科 創造情報学専攻 教授 江崎 浩、以下GUTP)が、中国電信や北京インターネット研究所の研究チーム(以下、中国チーム)と開発を進めてきた通信規格IEEE1888が、2015年2月28日、ISO/IEC JTC1(注)の国際標準規格として承認されました。これは、国際的な取り組みとして、 IEEE1888規格の利用を推進していくことが合意されたことを意味します。
 

 IEEE1888は、ビルエネルギー管理システムをはじめとする、インターネットを使ったリモート監視・制御を担う通信規格であり、さまざまな監視制御ネットワークとの相互運用性、クラウドでの大量な時系列データの扱いを得意としています。2008年に米国電気電子学会 (アイ・トリプル・イー、以下IEEE)のワーキング・グループにおいて開発が始まり、2009年度の日本の総務省による日中合同の「緑色ICTプロジェクト」をきっかけに、GUTPと中国チームが、共同で通信プロトコルの策定作業を行ってきました。この技術は、2011年に、IEEEの学会標準として承認され、その後、国を問わず賛同者を集め、数々のプロジェクトでフィールド展開が進められてきました。2012年から、GUTPは、中国チームやIEEE標準策定委員会と共に、国際標準化機構(International Organization for Standardization: ISO)と国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission: IEC)の第一合同技術委員会 第6分科会(ISO/IEC JTC1/SC6委員会、注)に対し働きかけを始め、このたび2015年2月28日にISO/IEC JTC1での審議・投票の結果、本技術がISO/IEC標準の承認基準に達しました。今後、3月末頃に、規格番号 ISO/IEC/IEEE 18880として、正式に発行される見通しです。


GUTPは、今後、本通信規格の社会実装をサポートするための取り組みを、国内外を問わず、より一層充実させていく予定です。


3.問い合わせ先:
東京大学大学院情報理工学系研究科 教授 江崎 浩

東大グリーンICTプロジェクト事務局
〒101-8141 東京都千代田区永田町2-10-3
株式会社 三菱総合研究所
担当  :中村秀治・吉田薫・橋田理恵
 

4.用語解説: 
(注)ISO/IEC JTC1/SC6委員会:
国際標準化機構(International Organization for Standardization)と国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)の第一合同技術委員会 (Joint Technical Committee 1)の第6分科会(Subcommittee 6)。通信とシステム間の情報交換(Telecommunications and information exchange between systems)に関する標準を審議・策定する委員会。

 

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