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東京大学のMOOC、新規4コース開講、既存コースを常時開講へ記者発表

東京大学のMOOC、新規4コース開講、既存コースを常時開講へ
~累計登録者数は21万人を突破~

平成27年9月25日

東京大学
 

 

東京大学(総長 五神真、以下「東大」)は、コーセラ(Coursera)、エデックス(edX)に参加して、世界的な大規模公開オンライン講座(MOOC:Massive Open Online Course)の配信に取り組んで参りました。
MOOCは、オンラインで誰でも無償で利用できるコースを公開し、修了者に修了証を発行するサービスで、世界トップクラスの大学によってさまざまなコースが提供されています。コーセラ、エデックスへの登録者数合計は2000万人以上に達しており、MOOCを利用した世界規模の高等教育プラットフォームが形成されています。有料の個人認証付修了証取得により、就転職のためのスキル向上を目的とした受講者も増加しています[1]。
東京大学は、日本初の試みとして、2013年9月よりコーセラで2コースを提供して以降、2014年度までに全6コース(コーセラ4コース、エデックス2コース)を提供しました。世界180か国以上から累計21万人以上が登録し、修了者も約1万2千人を超える規模となりました。コーセラがWelcome to Game Theory開講中に受講者を対象に実施したアンケート調査結果によると、「受講前は東京大学のことを知らなかった」と回答した受講者が3割以上いた一方、同じく回答者の7割以上が「東京大学への印象が良くなった」と回答しており、MOOC提供が東京大学の国際的知名度の向上に寄与する成果を示しています。
2015年度は、山内薫(大学院理学系研究科 教授)による「Quantum Mechanics of Molecular Structure」をエデックスから4月に提供したほか、2015年冬以降に、隈研吾(大学院工学系研究科 教授)らによる「現代日本建築の四相(仮)」、ロバート・キャンベル(大学院総合文化研究科 教授)による「絵画から導かれた言葉:19世紀日本の視覚文化と文学(仮)」、渋谷健司(大学院医学系研究科 教授)らによる国際保健政策に関するコースを新たに開講する予定です(表1)。
今年度からの新たな取り組みとして、これまでに開講したコースをいつでも受講できる常時開講コースに順次移行します。本日現在、「From the Big Bang to Dark Energy」と「Interactive Computer Graphics」を開講しており、残りのコースも年内に順次開講いたします。従来の提供方法では、開講期間中しか受講できませんでしたが、今後はいつでも受講が可能となります。

これまでのMOOC提供の成果について、東京大学の武田展雄(副学長・社会連携担当)は「この2年間の取り組みで登録者数が21万人を超える規模となったことが示すように、MOOCはこれまで東京大学の魅力を伝えることができなかった海外の学習者に直接教育を届ける手段として急速に発達しており、今後も東京大学のグローバル化に寄与することが期待できます」とコメントしています。また、宮川繁(大学総合教育研究センター 特任教授、オンライン教育統括ディレクター、MIT教授兼任)は今後のMOOC事業展開について「MOOCに注目が集まってこの3年ほどの間に、MITのように学内の教育改善にMOOCを取り入れる大学や、海外からの留学生獲得を重視する大学など、MOOC参加大学ごとに取り組みの違いが出てきています。今後数年でMOOCのあり方自体も大きく変わっていくと思われます」と述べています。

[1] ソーシャルネットワーキングサービス「リンクトイン」で、利用者の所有スキルの証明としてコーセラの個人認証付修了証が表示される件数がマイクロソフト認定プログラム修了証に次いで第2位となった(コーセラ発表より)。

 

 

■ 参考URL
  edXの東京大学ページ: https://www.edx.org/school/utokyox
  courseraの東京大学ページ:https://www.coursera.org/utokyo


 

 

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