I. 学術

I. 学術

  1. (学術の基本目標)
    東京大学は、学問の自由に基づき、真理の探究と知の創造を求め、世界最高水準の教育・研究を維持・発展させることを目標とする。研究が社会に及ぼす影響を深く自覚し、社会のダイナミズムに対応して広く社会との連携を確保し、人類の発展に貢献することに努める。東京大学は、創立以来の学問的蓄積を教育によって社会に還元するとともに、国際的に教育・研究を展開し、世界と交流する。

  2. (教育の目標)
    東京大学は、東京大学で学ぶに相応しい資質を有するすべての者に門戸を開き、広い視野を有するとともに高度の専門的知識と理解力、洞察力、実践力、想像力を兼ね備え、かつ、国際性と開拓者的精神をもった、各分野の指導的人格を養成する。このために東京大学は、学生の個性と学習する権利を尊重しつつ、世界最高水準の教育を追求する。

  3. (教育システム)
    東京大学は、学部教育において、幅広いリベラル・アーツ教育を基礎とし、多様な専門教育と有機的に結合する柔軟なシステムを実現し、かつ、その弛まぬ改善に努める。大学院教育においては、多様な専門分野に展開する研究科、附置研究所等を有する総合大学の特性を活かし、研究者および高度専門職業人の養成のために広範な高度専門教育システムを実現する。東京大学の教員は、それぞれの学術分野における第一線の研究者として、その経験と実績を体系的に教育に反映するものとする。また、東京大学は、すべての学生に最善の学習環境を提供し、学ぶことへの障壁を除去するため、人的かつ経済的な支援体制を整備することに努める。

  4. (教育評価)
    東京大学は、学生の学習活動に対して世界最高水準の教育を目指す立場から、厳格にして適切な成績評価を行う。東京大学は、教員の教育活動および広く教育の諸条件について自ら点検するとともに、学生および適切な第三者からの評価を受け、その評価を教育目標の達成に速やかに反映させる。

  5. (教育の国際化と社会連携)
    東京大学は、世界に開かれた大学として、世界の諸地域から学生および教員を迎え入れるとともに、東京大学の学生および教員を世界に送り出し、教育における国際的ネットワークを構築する。東京大学は、学術の発展に寄与する者を養成するとともに、高度専門職業教育や社会人再教育など社会の要請に応じて社会と連携する教育を積極的に進める。

  6. (研究の理念)
    東京大学は、真理を探究し、知を創造しようとする構成員の多様にして、自主的かつ創造的な研究活動を尊び、世界最高水準の研究を追求する。東京大学は、研究が人類の平和と福祉の発展に資するべきものであることを認識し、研究の方法および内容をたえず自省する。東京大学は、研究活動を自ら点検し、これを社会に開示するとともに、適切な第三者からの評価を受け、説明責任を果たす。

  7. (研究の多様性)
    東京大学は、研究の体系化と継承を尊重しつつ学問分野の発展を目指すとともに、萌芽的な研究や未踏の研究分野の開拓に積極的に取り組む。また、東京大学は、広い分野にまたがった学際的な研究課題に対して、総合大学の特性を活かして組織および個人の多様な関わりを作り出し、学の融合を通じて新たな学問分野の創造を目指す。

  8. (研究の連携)
    東京大学は、社会・経済のダイナミックな変動に対応できるように組織の柔軟性を保持し、大学を超えて外部の知的生産と協働する。また、東京大学は、研究の連携を大学や国境を超えて発展させ、世界を視野に入れたネットワーク型研究の牽引車の役割を果たす。

  9. (研究成果の社会還元)
    東京大学は、研究成果を社会に還元するについて、成果を短絡的に求めるのではなく、永続的、普遍的な学術の体系化に繋げることを目指し、また、社会と連携する研究を基礎研究に反映させる。東京大学は、教育を通じて研究成果を社会に還元するため、最先端の研究成果を教育に活かすとともに、これによって次の世代の研究者を育成する。
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