現在、グローバル化したい企業の外国人採用のお手伝いを中心に事業を行っています。クライアントの世界を視野に入れた新規事業立案に外国人留学生の視点を加える、という新しいアイディアも事業として形になりつつあります。日本企業のグローバル化の必要性が叫ばれる昨今ですが、実際に色々な企業に話を聞くと、その取組は「まだまだこれから」というところも多いように思います。外国人留学生と日本企業がともに未来を切り開いていく、そのお手伝いさせて頂くことに、とても大きなやりがいを感じます。

　正直に告白すると、起業に際しては会社経営のいろはよりもまず、とにかく始めることを優先し、いざ会社が立ち上がってから学ぶことも山積みでした。但し、とてもありがたいことに、多くの方々が私たちの理念に共鳴し、「Pay Forward」の精神で協力して下さったから今があることは、決して忘れてはいけないことだと思っています。目の前にはたくさんのチャレンジもありますが、全部をかけて飛び込んだこの起業という道で、自分たちの信じているビジョンを実現するべく、毎日頑張って行きたいと思います。

～大切にしていること～

　日課のランニングの時間を大切にしています。ある程度、予想していたことではありますが、起業をしたら、色々な意味で「自分のプライベートの時間がない」状態になりました。仕事が楽しいし、起きている限り直接・間接的にも仕事をずっとしているような状態です。そんな中でもなんとか時間をやりくりし、天気がとても悪いとき以外ほぼ毎日走っています。走っている時は仕事から離れることができ、また、ビジネスとは違う世界で自分自身に挑戦するのがとても楽しいです。息抜きにしてはストイックに追い込みすぎてしまっているようにも思いますが、仕事以外の自分の世界をもつことで、心身のバランスがうまくとれるのではないかと思います。

～後輩たちへ～

　自分の「コンフォートゾーン」を出ることを恐れないことが、自分も気付かないような色々な可能性を広げてくれると私は信じています。私も「これだ！」と思える道を見つけるまでに、たくさんの回り道をしてきました。でもその全ての体験が今につながり、自分自身を形作っているのだと思います。

　自分の新しい可能性に出会うためには、新しい出会いにいつでもオープンであることが必要です。そして、何か特別な「ご縁」があったと感じた時には、五感をフル動員して消化することで、次につながっていくと思います。自分が気づいていない身近なところにも、きっといろいろなきっかけは転がっていると思います。

　私にとっての「ご縁」は「外国」というキーワードでした。母が英語教師というのもあり、幼い頃から日常生活で外国を意識することが多かったことも大きな理由です。外国で勉強したり、世界中を旅したりする中で、様々な文化的背景の人々、異なった価値観を持つ人々との出会いから、私はたくさん学び、自分が想像していなかったような世界?起業という道?に飛び込むことになりました。

　一度きりの人生です。「コンフォートゾーン」を飛び出し、新しい「ご縁」との出会いを思い切り楽しんでみてはいかがでしょうか。その先に広がる新しい世界は、きっと、とてもたくさんのワクワクで満ち溢れていると思います。

プロフィール：
松本麻美（Asami MATUSMOTO）
（2014/8/18現在）

女子学院高校２年次中退の後、経団連の奨学金を受けて英国United World Collegeに留学。McGill Universityにて開発学、政治学を学ぶ。その後東京大学大学院教育学研究科/比較教育社会学専攻で修士課程修了。
外資系金融機関で修了後のキャリアをスタートした後、NGOと日本政府のパキスタン開発援助案件に携わる。
2013年にアクティブ・コネクター株式会社を起業。現在、同社代表取締役として日本企業・日本の大学のグローバル化の問題解決に取組む。