物質中の多数の電子の間に強い相互作用が働く「強相関電子系」物質では、電子のもつ電荷やスピンなどの内部自由が顕在化することで、電気・磁気・光・熱などの外部刺激に対して、巨大かつ高速な物性応答が現れます。高温超伝導や巨大磁気抵抗などを示す「強相関電子系」材料の研究は、日本が世界を常にリードしてきた研究分野です。
私は、強相関電子系物質において、革新的な材料の創出を目指し、スピン、電荷、軌道、格子などの多自由度が複合的に絡み合った結果生じる特異な超伝導状態や磁性、誘電性の実験的研究を行っています。