【Campus Voice】東大サマースクールFor UTokyo Kids開催レポート

 2022年8月4日、男女共同参画室の後援のもと、東大サマースクール企画有志(代表:中野円佳 教育学研究科博士課程/男女共同参画室特任研究員)主催で、東大教職員や大学院生のお子さんを対象としたサマースクールを実施いたしました。

 

イベント開催について

 東大男女共同参画室では学内の子育て中の教職員や学生向けに保育園等の整備をしています。しかしながら、就学後に共働きの親は放課後の預け先を確保する必要があり、とりわけ土日祝日の学内イベントや長期休暇では預け先に苦心することもあります。

 このような実態が子育て中の教職員にフルタイムの仕事に就くことを躊躇わせたり、学生・大学院生に勉強や研究の時間を確保しにくくしたりしている可能性を踏まえ、本学のリソースを生かしながら、小学生を預かることができる枠組みを作りたいと考えました。

 今年は試行的に、ボランティア運営により、学内サークルの大学生の皆さん、研究の一環として子供向けのワークショップや実験・調査を希望する研究科にご協力いただき、1日のサマースクールを実施しました。

 小学1年生から6年生まで15人の子供たちに参加してもらい、午前中は看護学の研究者の方々から認知症について学び、考えました。午後は、保護者の方と昼休みにキャンパス内で採取してきた植物からクロロフィルを抽出したり、紙コップでマグヌスコップを工作して飛ばしたりするワークショップをサイエンスコミュニケーションサークルCASTの大学生と楽しみました。自由時間では折り紙サークルOristからのゲストも迎え、難易度の高い折り紙に取り組みました。

当日の流れ

9:00~11:30 医学系研究科の認知症体験(健康科学・看護学専攻高齢者在宅長期ケア看護学分野 五十嵐歩准教授)
 認知症って知ってる?困っているお年寄りがいたらどうする?映像を使った認知症体験と、カードゲームで認知症について考える



12:00~13:00 昼食(親がファミリーデー的に連れ出してキャンパス内等で一緒に食べる/午後のワークショップのために親子で植物を採取)

13:30~15:30 サイエンスコミュニケーションサークルCASTワークショップ

1.植物からクロロフィルを採取してみよう!ブラックライトを当てると…?



2.空気の力を感じよう:空気砲ショー&マグヌスコップ工作 コップの素材や大きさを変えると?



16:00~17:30 CAST工作で作ったマグヌスコップで遊ぶ/折り紙(折り紙サークルOrist)/読書や宿題をやるなど自由時間




 

子どもたちからの感想

・「折り紙がすごかった」(小学3年生)

・「また行きたい」(小学2年生)

・「とにかくすっ…………ごい楽しかった‼︎‼︎‼︎との事です」(小学4年生)

・「帰宅後「久しぶりに楽しかったー!」と叫んでいました。特にCASTの皆さんとの空気の実験とクロロフィルの実験が面白かったようで、大事そうにクロロフィルが入ったボトルを見せながら、どんなことをしたのか説明をしてくれました。認知症のワークショップもよく理解し、認知症のイメージが変わったと説明してくれました。大学という場所がどんな場所か興味津々なので、大学に入れたことも嬉しかったようです」(小学4年生の保護者)

保護者からの感想

・「さまざまな体験を盛り込んでいただきありがとうございました。子どももとても充実感を感じていました。お昼休みに大学内を探検しながら草を探すのもとても楽しそうでした。今後も毎回コンテンツで時間を満たすのは難しいかもしれませんが、日々あまりイベントのない学童に行っていることもあり…今回の機会は貴重でしたので、ぜひ様々な研究室やサークルとコラボがあると嬉しく思います」(小学1年生)

・「とても楽しく、一日通してワクワクした企画の様でしたので、可能であればたくさんの子供達に経験させてあげて頂きたいです」(小学4年生)

・「初めての場所で、初めて会う人達と終日過ごすので、心配していましたが、学生さんたちがとてもよくしてくれたようで、写真を見ながらいろいろ説明してくれました。また、内容も盛りだくさんで、子どもが「すごく楽しかった。また行きたい」と言っていました。保護者としても、近くで子供を預かってくれる安心感があり、お昼に職場やキャンパスを見せることができ、親子ともに有意義な時間を過ごすことができました」(小学2年生)


ご協力いただきました大学生、研究者の皆様、そして大事なお子さまを1日預けてくださった保護者の皆様、参加してくれた小学生のみなさん、どうもありがとうございました。また来年にでも同様の企画をできたらと考えております。

(文責:中野円佳)