理系進路選択支援イベント「東京大学理学部で考える 女子中高生の未来2019」

講演会の様子
今回は、7月20日(土)に東京大学本郷キャンパス理学部1号館にある小柴ホールで催された「東京大学理学部で考える 女子中高生の未来2019」に伺いました!
中高生の皆さんにとってはそろそろ夏休みに突入という時期だったでしょうか。今回のイベントは、理系や理学部に興味のある女子中高生のために開催されました。

理学部卒業生からの講演や現役学生による研究紹介など、これからの進路のヒントになるイベントでした。

2019.7.20
リポート/学生ライターK.N(工学系研究科 修士1年)

イベントはどんな様子?

  • 小柴ホール

イベント参加者は100人程!
親子で参加している方が多いかなという印象でした。
東大志望でなくても、理学部や理系に興味のある女子中高生なら参加OK!
今回のイベントを知ったきっかけを参加者の方に伺うと、
「高校で今回のイベントについて聞いた」
「東大のオープンキャンパスを調べようとしていたら目に留まった」
などの声がありました。
大学を知るイベントといえばオープンキャンパスが頭に浮かびますが、それ以外の時期にも今回のようなイベントはあります。だから、「大学のことを知りたいけどオープンキャンパスの時期じゃないと無理かな」と諦めるのは早い!オープンキャンパスではなくても、中高生に向けたイベントはたくさんあるのでぜひチェックしてみましょう!
男女共同参画室HP女子中高生向けイベント情報
 

いよいよイベント開始!

まず、理学部について簡単な説明がありました。
「そもそも理学部ってどんな分野があるの?」という場合も安心ですね。理学部は数学や天文、物理、生物、地質や化学など様々な分野があります。「具体的にはどんなことを研究しているの?」ということに関しては、この後の講演やオープンラボで詳しく知ることができます。
 

講演1:理学部卒業生の進路って?

理学部卒業生である笠間さんから高校・大学時代から大学院・就職の進路に関して講演がありました。
笠間さんは理学部を卒業し、現在は三菱電機株式会社で衛星開発に携わっておられます。現在の仕事について衛星打上げの映像を交えながら説明していただきました。
「進路を決めるときにどういうことを考えていたのか」という部分は、中高生の皆さんにとって為になるお話だったのではないでしょうか。
  • 笠間さん講演

講演2:理学部ではどんなことを学んでいるの?

2つ目の講演は、東大大学院 理学系研究科生物科学専攻 助教 清水貴美子先生による講演でした。テーマは体内時計がコントロールする記憶の仕組みについてです。

難しそうですね…大学の模擬講義のようでした。

実際に大学の先生による講演を聞く機会はなかなかないので、貴重な体験だったと思います。
  • 清水先生講演

イベント開始からここまでおよそ2時間ノンストップ!参加者の方も正直疲れてしまったのでは?と思い、伺ってみると、

「とても内容が濃くて充実していてよかった」

との声がありました。確かに内容がギュッとつまっていて充実感がとてもありました。

講演の後は現役理学部生と自由歓談!

講演後は、現役の理学部学生によるオープンラボが行われました。
研究のこと、学生生活のことなど気になることを直接聞くことができます。集まった学生は学部3年生から修士2年まで男女10人程でした。天文や生物、数学、物理、地質や化学など様々な分野の研究のブースがありましたね。
 
  • 自由歓談

複数のブースを回るもよし、ひとつのブースの話をじっくり聞くもよし!興味のあるブースに長くいた方もいれば、様々に回っていた方もいました。
 
  • 自由歓談2

お茶やお菓子もあり、会場は和やかな雰囲気でした。
私が中高生の頃は、大学ではどのようなことを勉強しているのか、どんな研究があるのかをなかなか想像できませんでした。
今回参加した中高生からも、「大学の勉強や研究など具体的な話をたくさん聞くことができてよかった」という声を多く聞きました。
 
  • 自由歓談3

今回のイベントを通じての感想

今回のイベントを通して、複数分野が融合した研究があるのだなと感じました。
そのため、私は工学部ですが、理学部と工学部で共通している分野が多くあると思いました。
特に笠間さんの講演が印象深かったです。これまでは天文の分野であれば、望遠鏡による観察や隕石の解析などを思い浮かべていました。そもそも理学部というと、分析や解析をしてじっくり考えこむというイメージを持っていました。しかし、今回お話のあった衛星開発は航空宇宙工学など工学部のイメージがあった進路でした。そのため、理学部からもそのような“ものづくり”の進路があると伺い、驚きました。

理学系だから進路は○○と決まる訳ではなく、理学からも工学からも共通した多様な進路があるのだなと発見しました。皆さんも進路に対する自分のイメージと実際の差を知るためにも、ぜひイベントに参加していってみてください!