理系進路選択支援イベント2019「東大生研で最先端の工学研究に触れてみよう!」

生研
11月30日(土)に東京大学生産技術研究所で催されたイベント「東大生研で最先端の工学研究に触れてみよう!」に伺いました!このイベントは2010年度から始まり、なんと今回で10回目!東大の生産技術研究所での最先端の工学分野の研究やその後の進路について、卒業生や現役大学院学生の話を聞くことができました。

2019.11.30
リポート/学生ライターK.N (工学系研究科 修士1年)

キャンパスやイベントはどんな様子?

今回のイベントがあったキャンパスは東大駒場リサーチキャンパス(通称:駒II)でした。『II』って何?と感じる方もいるかもしれません。駒場キャンパスは京王井の頭線の駒場東大前駅にあります。駒I(教養学部などがあるキャンパス)は駅のすぐ前にあるのですが、今回のイベントがあった駒IIは駅から少し歩いたところにあります。とは言っても、ほとんど直線の道なので迷うことは少ないと思います。
駒場キャンパス
  • 入り口付近

会場には100人近くの方がいました。
親子でいらっしゃった方が多い印象でしたね。学生は中学生と高校生が半々くらいで、少し中学生の方が多かったようです。進路の話となると、大学受験が近く、より進路を身近に感じている高校生が多く来ているのかなと思っていたのですが、意外と中学生も来ていましたね。
 

東大生研ってどんなところ?

今回のイベントがあった生産技術研究所、略して“生研”とはどんなところなのでしょうか。
研究所という名前の通り、ここでは多くの研究が行われています。なんとその研究室の数は110以上!工学を中心とした研究所ではありますが、その内容は多岐にわたります。気になる方はぜひホームページをチェックしてみてはいかがでしょうか。
生産技術研究所HP

講演ではどんな話があったの?

  • 占部先生

1つ目:「社会を理系の目で見る」占部千由特任助教(萩本和彦研究室)

実際の研究について中心に話がありました。具体的には数理モデリングを用いた社会問題解決への取り組みについてです。なんだか難しそう…と感じましたが、専門用語は、かみ砕きながら説明いただいたのでわかりやすかったです。今回取り上げられた社会問題もパンデミックや再生可能エネルギーといった身の回りにある内容で興味深かったです。身近なところに数理モデリングが用いられていると聞くと、他にもいろいろと気になりますね。
  • 夛屋さん

2つ目:「理系的センスを身に付けて社会に役立つ人になろう!」夛屋早百合さん((株)野村総合研究所 副主任コンサルタント)

コンサルティング会社にお勤めの夛屋さんからは理系出身者の進路や、現在の仕事に大学の経験がどのようにつながっているのかといったお話を伺いました。夛屋さんの周りの方々の進路の話もあり、私も就職を考えているので大変ためになる話ばかりでした。
  • 小野寺さん

3人目:「なんとなく理系女子」小野寺桃子さん(町田友樹研究室 博士後期課程2年)

小野寺さんは生研で研究に取り組んでいる現役大学院学生です。中高生の皆さんにとって年齢も近く、親しみやすい雰囲気でした。

キーワードは「なんとなく」。
「これだ!」という明確な理由がなくても、「なんとなく」いいなと感じたから理系を選択してもいいのではないかという話でした。

今回のイベントでは講演のスライドの内容が資料として事前に配布されていましたが、小野寺さんのお話はそこにはない内容がたくさんあり、直接来ないと聞くことができないお話ばかりでした。私も共感することが多く、来た甲斐があったなと感じました。

パネルディスカッション

講演後はパネルディスカッション!講演者の方々が様々な質問に答えていきました。

今回のイベントでは質問カードというものがありました。
このパネルディスカッションで講演者の方々に聞いてみたいことをカードに書くことができるのです。これはいいなと思いました!やっぱり他の人が多くいる中では恥ずかしい方は多いと思います。私もそのひとりです。このような質問カードがあれば、ちょっと手を挙げることは恥ずかしくても質問をすることができますね。
質問内容はスランプの乗り越え方や進路の決め方など様々でした。講演者それぞれの、三者三様の考え方を聞き、共感できた部分や自分は少し違うかなと感じた部分など、比較することができました。

イベント後は懇親会でおしゃべり!

  • サンドイッチ

イベント終了後は講演者の方々や現役学生に質問タイム!
ここから大学院の修士学生4人も加わり、お菓子やサンドイッチを食べながら自由に話をしました。

私も現役工学系研究科の大学院学生ということで、中高生の皆さんと勉強方法や進路の決め方、いま悩んでいることなどざっくばらんにおしゃべりしました!
他のみなさんもたくさんお話をしていて、会場はにぎやかでした。

イベントを通じて

今回のイベントを終えて、とても楽しかった、の一言です。
講演者の3人のお話はそれぞれ違う視点からのもので、どれも興味深い内容でした。なにより最後に懇親会でたくさん話ができてよかったです。サンドイッチもおいしかったです。

やっぱりイベントに参加するときは最後まで満喫することがオススメ!

講演だけではなく、その後の懇親会のような研究者の先生や現役の学生など先輩方に質問することができる機会を活用していくと、自分がどんなことに興味があるか、これからどんな分野の勉強をしたいのかなど、自分の“知りたい”をもっと見つけることができるのかなと思います。ぜひ、みなさんも参加してみてください。