目白台インターナショナル・ビレッジ見学レポート

目白台インターナショナル・ビレッジ
 東京の大学に通う・・・新しい土地、環境、出会いなど、考えただけでもワクワクしますよね。大学生活を快適に楽しく過ごすためには、学校へ通いやすく治安もいいところに住みたいところ。そんな願いをバックアップしてくれるのが、学生宿舎と女子学生向け住まい支援です。東京大学では複数の学生宿舎を用意しているほか、女子学生向け住まい支援(学部へ入学する、自宅からの通学が困難な女子学生を対象とした物件紹介と家賃補助)を行っています。
中でも、2019年9月に開設された目白台インターナショナル・ビレッジは、東大新聞オンラインなどで取り上げられ、学内でも注目を集めている物件です。
今回は、大学院入学に併せて東京大学の学生宿舎を希望し入居して約1年の筆者が、シェア型住戸で一人暮らしをする学生の視点から、 目白台インターナショナル・ビレッジの魅力をご紹介していきます。
  • 村上さん


2020.2.7
レポート/学生ライター
村上 芽生(医学系研究科健康科学・看護学専攻 修士1年)

シェア型住戸のポイントや内装をご紹介

シェア型住戸の見所
まず安心なのが、厳重なセキュリティシステムがあること!居住棟へ入る、エレベーターに乗る、共有スペースへの出入りが全てオートロックのため、どこへ行くにも鍵が必要です。共有スペースから出る際も鍵で開錠するため、鍵を家に忘れる心配がありません。(筆者は鍵を忘れて寮に入れなくなったことがあります。管理人さんに開けてもらえましたが大変でした。)
各部屋にはTVモニタ付きのインターフォンも完備。居住者用の鍵を使って入れるのは自分の居住棟だけなので、現在、女子専用を想定している女子学生向け住まい支援対象の部屋には、棟そのものに男性が入れない仕組みになっています。


【写真1・2】左側、各部屋のドアは色違いでとてもポップ。右側の白い扉がトイレや洗濯スペースです。
【写真3】シェア型住戸の中心には、ダイニングとしてのシェアリビングとシェアキッチンが。すぐに生活が始められるように、電子レンジやトースター、鍋、フライパン、菜箸などキッチン用品も十分に完備されているのが嬉しいですね。
【写真4】ソファ・テレビのあるシェアリビングもあるので気分転換もしやすそう。
  • 廊下・ランドリールーム・ダイニング・リビング

気になるシェア型住戸(A・Bタイプ)のお部屋は・・・

室内の天井は廊下より高く、窓も大きいので光が入って気持ち良さそうでした。窓の外には物干し竿があるので、洗濯物を干すこともできます。
エアコンやカーテン、ベッド・マットレス、机・椅子など家具がすべて揃っているため、見知らぬ土地で大きな家具を買いに行く必要もないのは助かりますね。各部屋に冷蔵庫や水道があるので、朝起きてからの洗顔や朝食、身支度も全て自室でできるのが便利そうでした。
  • 収納スペースはベッドと机の下、机の上。洗面台にはミラー、さらに下駄箱もついていました。

設備や目的別の共用スペース

ここからは、パンフレット等では紹介されていない設備や目的別の共用スペースについてお届けします。

エントランス
写真は併設されているカフェ・レストランVILLAGE MARCHEを右手に通り過ぎた施設正面の様子です。向かって右側に進むと、ホテルのようなガラス張りのエントランスがあり、そこには英語対応も可能な統括管理人/コンシェルジュの方が常駐しています。
  • エントランス

目的別の共用スペース
エントランスに入ってすぐ、大きなダイニングホールがあります。右手側には広いキッチンスペースが4か所もあり、居住者以外の友人や家族ともここでくつろいだり、一緒にご飯を食べたりすることができるようになっています。
ラウンジ奥の階段を登って右手側には、大型テレビと音響を兼ね備えたシアタールーム、ピアノもあり楽器練習のできるスタジオがあります。シアタールーム・スタジオともに、入居者が予約をすれば、友人や家族も一緒に利用できるので、サークル等の練習にも活用できそうですね。
別棟には、卓球台も完備されたエクササイズルームやチャットルームもありました。チャットルームには、ソファ席とテーブル席がそれぞれ用意されています。静かに勉強したときにも使えそうですね。
  • 共用スペース

茶室、竹を用いた床の部屋(BAMBOO ROOM)、畳ルームなど、日本文化に触れることができる部屋も用意されているので、留学生の交流にも活用できそうでした。

和室には座布団も用意されているので、集会等もできるとのことです。
これらの共用スペースは、居住者がオンライン上で予約し、エントランスに常駐する統括管理人/コンシェルジュの方から部屋の鍵を借りることで利用できるようになっています。

 

不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックスがあるので、授業等で自宅にいられない時でも安心ですね。
  • 【写真】1.BAMBOO ROOM 2.畳ルーム  3.茶室 4.宅配ボックス

家族とともに入居することも
ここまで、女子学生向け住まい支援対象物件としてご紹介してきましたが、この施設には夫婦や家族で利用できる居室もあります。先に紹介したシェア型住戸とは別に独立型住戸用の区域があり、その一角には、子供用の机と椅子も設けられていました。
  • テラス他

メリット・デメリットは?

筆者が暮らす豊島国際学生宿舎B棟も、目白台インターナショナル・ビレッジ同様、水周りやキッチンを共有するシェア型住戸です。筆者の個人的体験から、シェア型住戸・目白台インターナショナル・ビレッジのメリット・デメリットをお伝えしていきます。

メリット:セキュリティがしっかりしていること
玄関だけでなく、エレベーターや階段、シェアブロックへの出入りがオートロックになっているほか、統括管理人/コンシェルジュが常駐しているなど、安全へしっかり配慮されているので、安心して暮らせそうです。

メリット:全室家具付き!
一人暮らしで一番大変なのが、実は生活を始める前の家具選び。部屋の寸法、デザイン、価格帯などを考慮しなければならず、家具一つ選ぶために多くの手間・時間・お金がかかります。それを解決してくれるのが家具付きのお部屋。一般の不動産屋さんで家具付き物件を探すと、見つからなかったり家賃が割高になっていたりします。その点、目白台インターナショナル・ビレッジは、近隣の家賃相場より使用料が安く、家具付き、調理器具や収納までついているからとってもお得です。引っ越してすぐに生活を始めることができます。

メリット:東京メトロ有楽町線 護国寺(ごこくじ)駅より徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷(みょうがだに)駅より徒歩16分
学部からの進学を目指す人は途中でキャンパスが変わる可能性が高いので、駒場キャンパス・本郷キャンパスどちらにも通いやすい立地を選びたいところ。キャンパスの移動に合わせて引っ越しすることも可能ですが、物件探し、敷金・礼金の支払い、引っ越し費用など、お金も時間もかかることを考えると、どちらにも通いやすい場所であってほしいものです。目白台インターナショナル・ビレッジは、両キャンパスに片道1時間以内で通学することができます。
また、目白台は文京区に位置しており、警視庁が提供する東京都内の犯罪情報マップ 自治体別表示によると、文京区は都心では最も犯罪が少ないとのこと。特に治安が重要な女子学生にとっては安心なポイントと言えます。
※上京される方へ:各区については住友不動産販売さんが提供する「データから見る住みたい街の行政情報」も地域概要をつかむ参考になります。

メリット:カフェ・コンビニが敷地内に併設されている
目白台インターナショナル・ビレッジには、カフェレストランVILLAGE MARCHE・コンビニが併設されています。カフェには食器や雑貨の他、生鮮食品や冷凍食品が揃っていました。コンビニには、一人暮らしで重宝する小さめの調味料やお米・日用品など生活に必要な物が豊富にとり揃えられているため、急に何か必要になっても大抵のものが揃います。

メリット:自分が知らない世界を知るきっかけに
各シェアブロックにもよりますが、自分とまったく異なる分野の人と知り合うことができるのは、シェア型住戸の一番のメリットだと筆者は感じています。生活リズムが違うこともあり、毎日顔を合わせるとは限らないものの、ともに生活しているだけでこれまで知らなかった世界が見えてくることも。日本人同士でも生活様式は違いますが、留学生も同居している場合、使う調味料や食材にも差があって、会話の種になることもしばしば。シェア型住戸は、自分や家族以外の生活仕様は日本人同士であっても違うことに気づき、視野を広げるきっかけになります。

デメリット:家族や友人が居室へ出入りできない
施設の安全管理上、こうした住居での友人・家族の出入りはリニア棟1階の共用スペースまでと決められています。東京を訪ねてきた家族を家に泊めることもできないので、引っ越しを手伝ってもらう際には、家族にはホテルを取ってもらうなど注意が必要です。

デメリット:収納スペースが小さい
女子学生向け住まい支援対象となっているシェア型住戸のうち、9割がA・Bタイプと呼ばれる10m2の、1割がC・D・R・Sタイプと呼ばれる15m2の部屋です。今回掲載している写真はA・Bタイプのもので、収納スペースはベッド下と机の脇のみ。筆者が暮らす豊島国際学生宿舎B棟では、水場・冷蔵庫は共有ですが、各部屋にベッド下・本棚・クローゼット・ベッド上の棚など収納が充実しています。筆者は荷物が少ない方だと自負していましたが、冬服がかさばること・本や書類が多いことから、収納スペースは全て埋まってしまいました。目白台インターナショナル・ビレッジのA・Bタイプを検討されている方は、ベッドの足元や頭側にややスペースがあるので、スーツケース等を衣装ケース代わりに使うなど収納を増やす工夫が必要そうです。ちなみに、15m2のC・D・R・Sタイプでは、ハンガーをかけられるクローゼットが2つあり、ベッド・机以外に棚を置くスペースもあるので、収納には困らなそうでした。


入居者の感想
実際に入居されている方に、住んでみた感想を聞いてみました。
―目白台インターナショナル・ビレッジに住んでみて、いいなと感じた点を教えてください。
月々の費用に水道代や電気代も含まれているので別途支払う必要がないことや、学校から近いことです。居室で使えるWifiもとても早いので快適です。
※目白台インターナショナル・ビレッジの各居室にはWifiが設置されている。
―実際に住みはじめてみて、不便なことはありましたか。
不便なことは特にありません。駅だけでなく、スーパーも近所にあるので買い物も便利です。家具はついていたので、布団だけはネットで購入しました
―何かデメリットと感じることはありますか。
あります。他の学生宿舎に比べて家賃が高いことです。自分は交換留学で来ているので、その奨学金でまかなっています。
あとは、日本人が少なかったことです。日本語の勉強のため、これから日本人が多く住んでくれることを期待しています。
留学している身としては、学校からとても近いのは便利ですが、すぐ学校か家についてしまうので、登下校中に寄り道や観光することができないのは残念です。
 

筆者感想

いかがでしたか?
住居スペースだけではなく、友人や家族と過ごせるダイニングホール、入居者同士で親睦を深められる共用スペースなど、学生宿舎を超え、まさに「ビレッジ」といえる多様な機能を兼ね備えた住環境さと筆者は感じました。
そして、女子学生向け住まい支援を利用すれば、目白台インターナショナル・ビレッジ シェア型住戸に月々5万円代から入居することができる・・・自分も学部から進学し直そうかと考えてしまうほど魅力的な条件だと感じました。
筆者は一時期大阪で学生生活を送っていましたが、それと比較すると東京ではより多様な機会に恵まれていると感じます。だからこそ、どこへでもアクセスしやすく治安の整った場所に住むことは、将来への投資とも言えるかもしれません。これから進学される方はもちろん、既に東京大学で学ばれている方にもぜひ検討していただきたいと思います。
ちなみに、東京大学に在籍・在職している日本人学生、留学生、外国人研究者が入居対象となっているので、ひろく東京大学に関わっている皆さんにも入居するチャンスがあります。東京大学ハウジングオフィスによると、毎月・第3土曜日13時~と15時~の2回、内覧を行っているとのこと。施設の広さ、充実した設備に魅了されること間違いなしなので、興味のある方はぜひ一度足を運んでみていただきたい。

今回取材にご協力いただいた目白台インターナショナル・ビレッジ関係者のみなさま、居住されているみなさま、どうもありがとうございました。

※参考 東京大学目白台インターナショナル・ビレッジ目白台インターナショナル・ビレッジの魅力
※目白台インターナショナル・ビレッジのシェア型住戸とは、いわゆるシェアハウスで、個室でプライベート空間を確保しつつリビングや水場を共有し、共同生活を行う住居のこと。学内広報no.1526によると、目白台インターナショナル・ビレッジは「産学協創拠点、地域連携拠点の機能を併せ持つ新時代の複合施設」という位置づけのよう。


東京大学目白台インターナショナル・ビレッジ 入居者募集案内