ここでは今まで東京大学やキャンパス近隣の不動産会社に寄せられた、外国人研究者・留学生からの質問についてご紹介します。
Q1: 現在入居中で近々空室になる予定の部屋はみせてもらえないのですか?
A1: 残念ながらあまりみせてもらえません。日本にはオープンハウスの習慣はありません。
Q2: “即入居可能“物件を気に入ったのですが、引越しは3ヶ月後。予約しておけますか?
A2: 無料での予約はあまり受け入れられません。“即入居可能”物件のメリットは、すぐに室内を見学することができる事ですが、デメリットは、引越し前から家賃が発生してしまう(オーナーは3ヶ月も待ってくれない)可能性があることです。通常、1~2週間であれば家賃の発生時期について相談に応じてくれます。
Q3: 家賃の交渉はできないのですか?
A3: 値下げできることがあります。特に不動産業界の閑散期(入学、転勤などのシーズンでない時期)であれば交渉に応じてくれる可能性があります。
Q4: 連帯保証人は年齢が若いとだめなのですか?
A4: 100%だめだとは言えませんが、その友人がたとえば20代だとすると、その人もマンションを借りているのではないかとオーナーは推測します。その場合、その人自身の家賃とあなたの家賃との両方を負担する能力があるのかどうかについて審査されます。たとえばお互いの家賃が7万円ずつくらいであれば合計14万円、その3倍以上の収入があるかどうかについて審査されるはずです。ですから、連帯保証人の情報欄には生年月日を書くように求められることがあります。
Q5: 恋人や友人と同居したいのですが、だめですか?
A5: 日本では家族以外の人と同居することが一般的ではないので、オーナーが嫌がることが多いです。どちらかが部屋を出てしまった場合に、もう1人の人だけで賃料全額を負担できるのかどうかについても、不安に思われてしまいます。ルームシェアが許可された場合でも、契約書には同居者の名前を書かれることがあり、そのような場合にはルームメイトが途中で変わることについては事前にオーナーの承諾が必要です。
Q6: 部屋は狭くてもいいので、1人暮らし用の賃料の安い部屋に友人と一緒に住んで住居費を節約したいのですが?
A6: 1人暮らしの人が多く住むマンションに、1部屋2人以上が入居すると、音の問題などで回りの人とトラブルになるのではないかと心配され、オーナーに断られることが多いです。
Q7: どうしても礼金を支払いたくありません。
A7: 都市再生機構が管理する物件には礼金を支払う必要がありません。ただ、固定収入を証明できない学生は入居がむずかしく、また、東京大学のキャンパス近くには都市再生機構が持つ建物は多くありません。また、民間の会社からも礼金0円の条件が出されることがあります。その場合には、礼金のある物件と比べて賃料が高めに設定されていないか、部屋が狭すぎないか、などチェックしてみてください。
Q8: 数ヶ月の滞在予定ですが、家具のついていないマンションを借りるしかないでしょうか?数ヶ月もホテルに滞在するとなると、費用がとても高くなるのではないかと心配です。
A8: 10年ほど前から「ウイークリーマンション」または「マンスリーマンション」という名称で、家具・家電つきの短期貸し物件がでてきています。これらの物件はもともと、社員を長期で出張させる際に、ホテルに滞在させるのは高すぎるという企業の問題を解決するためにうまれてきた商品で、ホテル滞在よりも安くなる様に賃料設定されています。礼金をとらない物件や保証人を必要としない物件、クレジットカード払いのできる物件もありますので、数ヶ月の滞在の方にはこのような物件をおすすめします。このような物件の部屋は小さな台所、風呂、トイレつきで、冷暖房、ベッド、テレビ、机、洗濯機、冷蔵庫などが備え付けられています。東京の都心で、駅から徒歩10分以内にある物件(20平米m2ほどの1人用の部屋)の賃料は、数ヶ月契約の場合で1ヶ月あたり15~17万円です。賃料のほかに初期費用として契約手数料等がかかることもあるようです。それでも都心のホテルで、1泊5~6,000円以下で泊まれる部屋はなかなか探せないため、家具つきマンスリーマンションのほうが安く済みます。これらの物件のいいところは、家具・家電つきはもちろん、水道・電気などの利用開始の手続きをしなくてもよく、手間が省けることです。ただし、もともとビジネス目的での滞在を念頭に置いた物件が多いため、1人居住用の間取りが多く、家族(3名以上の)滞在にはあまり向かないことが多いようです。また、1年以上の滞在となると総支出額が割高になる傾向がありますので、賃貸物件と価格などの条件を比べてみてください。尚、ウイークリー・マンスリー物件は、不動産仲介会社や生協では一般的には取り扱わないものですので、まずはインターネットを使ってご自身で調べてみてください。