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茶色の表紙

書籍名

大日本古記録 薩戒記 七

判型など

328ページ、A5判、上製

言語

日本語

発行年月日

2024年3月26日

ISBN コード

9784000099943

出版社

岩波書店

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薩戒記 七

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史料編纂所は、前近代の日本史の史料集を編纂することを主たる業務としています。その中で、私はおもに公家の日記の調査研究と史料集編纂 (『大日本古記録』というシリーズ) を進めている部署に属しており、『薩戒記』という日記を担当しました。
 
『薩戒記』は、室町時代の公家中山定親 (1401~1459) の日記です。定親は、朝廷と室町幕府 (主に六代将軍足利義教の時期) の橋渡しを担う「武家伝奏」を務めた人物で、そうした公武間のやり取りの記録が多く見えます。また朝廷儀礼や有職故実に詳しく、詳細な記録を残しています。そのため定親の日記は、この時期の政治情勢、公武関係、朝儀の様子を知る上で必須の史料となっています。
 
現在確認できる日記の年代は、定親が仕事を始めたばかりの応永二五年 (一四一八) から、引退直後の文安四年 (一四四七) まで、三〇年近くに及んでいます。残念ながら日記の全体が残っているわけではなく、欠けている箇所も多くあります。
 
『大日本古記録 薩戒記』の編纂は、1995年度から本格的に史料調査を開始し、1999年度から2023年度にかけて全8冊 (本編7冊。別巻1冊) を刊行しました。『大日本古記録 薩戒記』七は、最終巻になりますので、日記だけでなく、解題や年譜・系図・補訂表・索引なども収載しています。私は3人目の担当者として、先の担当者の蓄積を受け継ぎ、後半の3冊を担当しました。
 
史料集の調査・編纂には長い時間がかかります。原本や質の高い写本 (コピー本) を探して、詳しく調べ、くずし字を解読し精確なテキストを確定するだけでなく、散逸した日記を本来の姿に復元する試みも重要です。
 
『薩戒記』は、記主の定親自身が書いた自筆原本はあまり多く残っていません。一方で、儀式や故実に詳しい定親の日記は珍重され、後世の人によって多数の写本や抜書などが作られました。自筆原本がない箇所は、こうした写本を多数集め、相互に比較して、何年何月何日の日記が残っているのか、どの写本がよりもとの日記に近いのか、を探っていきます。あるいは、年次不明の断簡を、内容から某年某月某日の日記だろうと推測したり、書名のない記録を『薩戒記』の一部だろうと判断したり、と調査を進めていきます。こうした調査も史料集編纂の醍醐味です。史料編纂所では明治時代以来、史料調査と研究の蓄積を進めており、その蓄積をもとに史料集の編纂を行っています。
 
また『大日本古記録』シリーズは、史料編纂所のHPから公開しているデータベース「古記録フルテキストデータベース」で全文公開を進めています。現在は、古代から近世まで43書目のデータを検索・閲覧いただけます。ぜひこちらからも、興味のある時代や人物、キーワードなどを検索してみていただければと思います。
 

(紹介文執筆者: 史料編纂所 准教授 遠藤 珠紀 / 2026)

本の目次

嘉吉元年  七月
      八月 紙背
      閏九月
      十一月
嘉吉二年  正月 三月
      七月 八月
      九月
嘉吉三年  正月
      三月
      六月 紙背
      九月
      十二月
文安元年  正月
文安四年  三月 紙背
      七月 定親公記紙背
      九月 紙背
本文補遺
 応永二十五年 三月
 応永二十七年 二月
 応永二十九年 正月 四月
 応永三十一年 四月
 正長二年 八月
 永享三年 三月 十二月
 永享四年 四月 五月 六月 七月
 永享八年 十二月
 永享十年 二月
 永享十一年 四月
附 載
 解 題
 中山定親略系
 中山定親略年譜
 補訂表
 索 引

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