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クリームイエローの表紙

書籍名

神作裕之先生・藤田友敬先生還暦記念 商法学の拡がり

著者名

飯田 秀総、 松元 暢子 (編)

判型など

852ページ、A5判、上製

言語

日本語

発行年月日

2025年4月

ISBN コード

978-4-7857-3161-8

出版社

商事法務

出版社URL

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商法学の拡がり

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本書は、神作裕之先生 (東京大学名誉教授・学習院大学法学部教授)、藤田友敬先生 (東京大学大学院法学政治学研究科教授) の薫陶を受けた27名の執筆者による、商法学の広範な可能性を示す論文集です。商法などの法学では、恩師が還暦や古稀などの節目を迎える際に、その指導を受けた者が論文を執筆して、これを単行本として刊行する慣習があり、本書はまさにその例です。
 
神作裕之先生は令和4年に、藤田友敬先生は令和6年に、めでたく還暦を迎えられました。本論文集は、両先生からご指導を頂いた研究者が、日頃のご学恩に報いるべく、また、今後も両先生が末永く商法学のご研究を深められ、本論文集の執筆者をはじめ後進を導いてくださることを祈念して企画されたものです。
 
神作裕之先生は昭和61年4月に、藤田友敬先生は昭和63年4月にそれぞれ東京大学法学部助手として商法研究のスタートを切られて以来、研究と教育に常に第一線で携わられ、商事法制の整備にも力を注がれてきました。また、この間、両先生は多くの後進研究者の指導・育成に尽力してこられました。本論文集には27名の先生方からのご論文をお寄せいただきました。
 
神作裕之先生・藤田友敬先生のご研究テーマは多岐に渡り、このことは両先生から薫陶を受けた執筆者が本論文集に寄稿した各論文の内容の幅広さにも反映されています。また、ソフトロー(裁判所による強制が予定されていない法規範のこと。)の存在感が増すなど、商法学の学問領域にも拡がりがみられる中で、両先生は常に学界や法整備を先導されてきました。更に、両先生のご研究は、そのご研究手法においても、伝統的な比較法研究から法と経済学の視点を取り込んだご研究にわたる手法においても、商法学研究の広範な可能性を示し続けておられます。本書のタイトルである『商法学の拡がり』には、神作裕之先生、藤田友敬先生のこうしたご功績を少しでも表現したいという思いが込められています。
 
27編の論文のすべてをここで紹介することは不可能ですから、恐縮ながら、紹介文執筆者の飯田が寄稿した、「自社株公開買付規制の諸問題」と題する論文について紹介します。本稿は、金融商品取引法における自社株公開買付規制について、自己株式取得のために行われる公開買付けの現状を実証分析によって明らかにするとともに、解釈論・立法論を横断的に検討するものです。まず、日本の自社株公開買付けの大半が市場株価よりも低い公開買付価格で行われるディスカウント型であり、実質的に大株主との相対取引として機能している実態を明らかにしました。次に、他社株公開買付規制との比較を踏まえ、立会内・立会外取引についても一定の場合に公開買付けを強制すべきであると論じました。さらに、公開買付規制違反があった場合の自己株式取得の私法上の効力につき、会社法の自己株式取得規制の趣旨を踏まえて検討し、無効説の可能性とその理論的整理を提示しました。
 

(紹介文執筆者: 法学政治学研究科・法学部 教授 飯田 秀総 / 2026)

本の目次

議長による株主総会決議結果の宣告の意義─アドバネクス事件東京高裁判決をきっかけとして 伊藤 雄司
 
アクティビストからの派遣取締役をめぐって 後藤 元
 
取締役の法令遵守義務の帰責原理─法の変革における私人の役割? 得津 晶
 
株式会社におけるステークホルダーの利益考慮 松元 暢子
 
取締役報酬の決定と経営判断原則─代表取締役への再一任の場面を中心として 白井 正和
 
上場会社における経営者報酬の開示─事業報告・有価証券報告書における開示 尾崎 悠一
 
台湾会社法制における日本法の継受とその変容 蔡 英欣
 
相続に伴う準共有株式の議決権停止 早川 咲耶
 
株式併合の効力の否定 笠原 武朗
 
株主名簿の閲覧等請求権制度の再考察 温 笑侗
 
募集株式の発行における払込みの「仮装」の意義─規律目的の観点から 舩津 浩司
 
会社法において数理分析をする際に知っておくべきこと─その定着の経緯と高校数学を把握しておくことの重要性 三宅 新
 
譲渡制限株式の意義と裁判所による売買価格の決定─シンプルなモデルによる分析 星 明男
 
持分あり医療法人出資持分の評価 松井 秀征
 
株主利益と企業価値─買収対象会社の取締役の行為規範について 田中 亘
 
企業買収をめぐる制度設計に関する一試論─取引保護条項に対する規制を素材として 行岡 睦彦
 
公開買付規制における3 分の1 ルールの検討 脇田 将典
 
自社株公開買付規制の諸問題 飯田 秀総
 
所得分配システムとしての上場会社の株式保有構造─序説 津野田 一馬
 
経営者等による意見の虚偽記載等に関するアメリカ判例の検討 荒 達也
 
サステナビリティ開示における「将来情報」の性質について 松井 智予
 
EU におけるサステナビリティ開示規制の動向─「企業サステナビリティ報告指令(CSRD)」についての覚書 小出 篤
 
増資インサイダー取引における引受証券会社の対発行会社責任と損害の算定 森田 果
 
中国の仮想通貨の規制の現状及び私法上の問題点 段 磊
 
機能別・横断的な金融規制体系の構築の試みにおける「為替取引」の意義と限界 加藤 貴仁
 
「自家保険」と逆求償─令和2 年最高裁判決補足意見に寄せて 髙橋 美加
 
保険契約者が法人である場合の告知義務の法的問題─保険契約関係者の認識・知・不知・過失の法的評価 榊 素寛
 
神作裕之先生略歴・著作目録
 
藤田友敬先生略歴・著作目録
 
あとがき
 

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