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酸素は地球にいつどのように登場したのか  

掲載日:2011年11月28日

約20~24億年前、地球大気中の酸素濃度はほとんどゼロの状態から現在の1/100以上のレベルにまで急激に上昇し、生命進化にも多大な影響を及ぼしました。しかし、この酸素の上昇のタイミングとそのメカニズムは長年の謎でした。

本研究では、カナダ、オンタリオ州にある、約23億年前に海底に堆積した地層中を調べ、そこに含まれる白金族元素オスミウムを用いて、酸素濃度の上昇が大氷河期から温暖期への気候回復時に起きたことを明らかにしました。このことは、急激な温暖化に伴い、光合成生物が大繁殖することで、酸素に富む地球大気が形成したことを示しています。このことはまた、太陽系外に存在するであろう地球型惑星の生命生存可能性の推測にとっても重要です。

プレスリリース

 

論文情報

関根康人、鈴木勝彦、仙田量子、後藤孝介、田近英一、多田隆治、後藤和久、山本信治、大河内直彦、小川奈々子、丸岡照幸、
“Osmium evidence for synchronicity between a rise in atmospheric oxygen and Palaeoproterozoic deglaciation”,
Nature Communications, 2: 502, (2011): 1?6, doi:10.1038/ncomms1507
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