文学部「人文学科」の設置について

1.設置の趣旨・必要性 東京大学文学部は1877(明治10)年に設置され、人文学にかかわる学問の継承と保持、発展を目的とした教育組織として、その後いくたびかの改組を経て、1995年(平成7年)には、思想文化学科、歴史文化学科、言語文化学科、行動文化学科の4学科となりました。 近年、急速なグローバル化の進展により世界は不確定化し、複合性の度合いをますます高めつつあり、特定の専門分野における知識や技能だけでは解決できない問題群も数多く存在しています。このような状況において、過去から現在まで蓄積された、人間と社会に関する人文学的叡智を統合的に理解し運用しうる人材が求められています。 このような状況に鑑み、人文学の各領域が提供する教育の相乗効果を高めつつ、領域横断的な教育体制を新たに構築するために、文学部では既存の4学科を統合し「人文学科」を設置しました。 2.教育課程編成の考え方 社会の多様な分野で活躍する文学部の卒業生に求められるものは、人文学各領域が提供する人間理解に根差した、幅広い教養及び想像力、人間・社会に対する多元的な知識と洞察力をもって、問題を統合し解決する総合的視野、および母語を基盤とする複数言語にわたる高度なコミュニケーション能力です。このような教育の必要を満たすために、以下の二点を実現するためのカリキュラム再編成を行いました。 (1)専修課程毎の専門教育を基礎としつつ、分野横断型の授業や、従来の専門分野に属さない授業など、 学生の幅広い興味・関心に対応する。 (2)現行の学科間の垣根を越え、各専門領域の総合と横断の両者による相乗効果を高めることで、専門に おいても俯瞰的・総合的視野を与える。 3.学位 学士(文学) 4.入学定員(学部全体として変更なし) 人文学科:350(10)名 ※( )内の数字は3年次編入学定員で外数 対象者: 社会人・一般 / 在学生 / 受験生 / 留学生 / 卒業生 / 企業
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