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『言継卿記』の重要文化財指定について

掲載日:2023年3月3日

 2022年11月18日、国の文化審議会は東京大学史料編纂所所蔵『言継卿記(ときつぐきょうき)』35冊を重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申をおこないました。
 『言継卿記』は戦国時代の貴族山科言継(1507~1579)の日記で、大永7年(1527)から天正4年(1576)のうちの40年分が自筆原本35冊によって伝わります。史料編纂所はこのうち34冊(大永7年記が分冊されたため、現在は35冊)を所蔵し、残る天正4年記1冊(江戸時代に菊亭家に入り、現在京都大学附属図書館が所蔵)について、享保8年(1723)に書写した1冊が付属しています。


「言継卿記」第1冊 大永7年記(巻首):現存する日記の最初の部分。記主の言継はこの時21歳。

 この日記によって、戦国時代の朝廷や室町幕府の状況、上洛した織田信長の動静、さらには社会・経済・文化の諸相を知ることができます。また言継が駿河に下向していた時期に書かれたものを除き、ほぼ全紙に紙背文書が存在し、多様な人びとの手になる文書が2,800通以上残っています。
 『言継卿記』の原本画像については、史料編纂所の所蔵史料目録データベース(Hi-cat)より表裏両面の閲覧が可能です。どうぞご利用下さい。

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