PwCコンサルティングと政策変革や地方創生に向けた共同研究を開始 産学官がセクターを超えて解決に挑むための場づくりを推進
PwCコンサルティング合同会社と、東京大学公共政策大学院は、「政策変革に資する知識産業の在り方」および「都市と地方の住民のWell-being向上」に関する共同研究契約を締結し、研究を開始しました。
昨今、社会課題が複雑化する中で、産学官が社会全体を見渡した公益的な取り組みを行う場面が増えています。しかしながら、産学官の各主体が連携して取り組みを進めるための「場」はほとんどなく、産学官の各主体それぞれが独自に社会課題の解決を図ってきたのが現状です。この状況を受け、各主体が独自に取り組むスキームから脱却し、産学官が越境的に連携して社会課題解決へのアプローチを行うスキームへの変革が求められています。
そこで、PwCコンサルティングと公共政策大学院は、相互が有する国内外の企業・アカデミア・官公庁などのエコシステムを共有し、多様なステークホルダーを巻き込みながら社会課題の解決を図るためのアプローチを実験し、共有する「場」を生み出すことや、そのような共創のアプローチに関するガバナンスモデルを広く実証することを目指し、共同研究を開始しました。
なお、本共同研究では個別的な社会課題解決を行うだけではなく、さまざまなアプローチを幅広く共有・学習するような包括的な取組へと発展させることで、社会全体を見渡した社会課題解決の在り方の検討へとつなげていく所存です。
各共同研究のタイトルなど概要については以下のとおりです。
<共同研究[1]>
〇タイトル
公共政策コンサルティングサービスを中心とする政策変革に資する知識産業の在り方の研究
〇概要
社会課題が複雑化する中、産学と官の間の情報の非対称性の拡大や、中央省庁における人材の逼迫に伴い、民間企業(研究機関やコンサルティングファームなど)が、特定領域の政策の提言および推進に中長期的、横断的に関わる事例が出現している。
一方で、現状では、知見やネットワークの管理などのナレッジマネジメント上の課題を官民の双方が抱えている可能性があり、その活動が持続的な「官民共創」に至らず、政策の調査・立案を担う主体が分散し、社会課題解決に向けた課題が生じる例も存在している。
そこで、本研究では、行政内外の知見・人材・ネットワークを政策課題解決に効果的に投入するために、官民での一体的なナレッジマネジメントを高度化するための仕組みや仕掛けを構想し、提言と実装を目指す。
〇共同研究者
東京大学 公共政策大学院 教授/未来ビジョン研究センター センター長 城山 英明
東京大学 公共政策大学院 特任准教授 松尾 真紀子
<共同研究[2]>
〇タイトル
都市と地方の住民のWell-being向上と地方部への資本還流の両立を可能にする社会システムの模索
〇概要
ヒト、モノ、カネ、情報が集中する都市は利便性が高く、経済活動が活発である一方、その特有の産業・経済構造が個人のWell-beingに対してネガティブな影響をも与え得る。この状況を解消するためには、都市特有の産業・経済構造のみを活用したアプローチをとるのではなく、地方のリソースをいかに巻き込むかがポイントとなる。
このため、これからの都市住民の生活スタイルにおいては、住民参加型で生活の中に根付いた形式で、都市から地方への資本還流が可能となる、新たな社会システムの必要性が高まると考えられる。
この考えのもと、本研究では都市住民が自身の課題を解くために、地方を巻き込みながら都市住民のWell-being向上に資するサービスの提供を検討する。
具体的には、社会システムの自立および自走が可能となるよう、住民参加型での資金調達の仕組みと、都市住民のWell-being向上に向けた地方起点の医・食・住・学サービス提供の検討を関連自治体との連携を通じて実証し、その実装を目指す。
〇共同研究者
東京大学 公共政策大学院 教授 鈴木 寛
〇本共同研究に対するコメント
城山教授
行政機関内での人材の逼迫や、より専門性が求められる政策課題に対応するためにも、官民一体となって知見や人材、ネットワークを投入できるかが重要になってきています。これまでも行政機関に対して専門的な知見を提供する産学などの外部機関の必要性などが長らく唱えられてきておりますが、本共同研究を通じて、日本の行政システムに適した政策共創の在り方を検討したいと考えています。
鈴木教授
従来の地方創生のスキームでは、都市のリソースを地方にいかに流すか、ということが主な検討ポイントでしたが、近年では都市側への負担が過剰となっているという指摘があります。このため、本共同研究を通じて、都市と地方でリソースをシェアリングする仕組みなどを構築し、都市の課題を地方のリソースを使って解決するという新しい視点を生み出したいと考えています。
宮城パートナー
これまでPwCコンサルティングでも府省庁や地方自治体などといった公共部門などへの働きかけにより社会課題解決を推進してきましたが、今回の共同研究を通じて、多様な組織が連携して社会課題解決に取り組むためのベースをより強いものにしていくことを期待しています。これにより、従来ではアプローチすることが難しかった複雑な社会課題を解決するための糸口や、社会全体を見渡した課題解決のオーガナイザーの在り方を見出したいと考えています。
詳しい内容はこちら(公共政策大学院ニュースページ)
PDFはこちら
昨今、社会課題が複雑化する中で、産学官が社会全体を見渡した公益的な取り組みを行う場面が増えています。しかしながら、産学官の各主体が連携して取り組みを進めるための「場」はほとんどなく、産学官の各主体それぞれが独自に社会課題の解決を図ってきたのが現状です。この状況を受け、各主体が独自に取り組むスキームから脱却し、産学官が越境的に連携して社会課題解決へのアプローチを行うスキームへの変革が求められています。
そこで、PwCコンサルティングと公共政策大学院は、相互が有する国内外の企業・アカデミア・官公庁などのエコシステムを共有し、多様なステークホルダーを巻き込みながら社会課題の解決を図るためのアプローチを実験し、共有する「場」を生み出すことや、そのような共創のアプローチに関するガバナンスモデルを広く実証することを目指し、共同研究を開始しました。
なお、本共同研究では個別的な社会課題解決を行うだけではなく、さまざまなアプローチを幅広く共有・学習するような包括的な取組へと発展させることで、社会全体を見渡した社会課題解決の在り方の検討へとつなげていく所存です。
各共同研究のタイトルなど概要については以下のとおりです。
<共同研究[1]>
〇タイトル
公共政策コンサルティングサービスを中心とする政策変革に資する知識産業の在り方の研究
〇概要
社会課題が複雑化する中、産学と官の間の情報の非対称性の拡大や、中央省庁における人材の逼迫に伴い、民間企業(研究機関やコンサルティングファームなど)が、特定領域の政策の提言および推進に中長期的、横断的に関わる事例が出現している。
一方で、現状では、知見やネットワークの管理などのナレッジマネジメント上の課題を官民の双方が抱えている可能性があり、その活動が持続的な「官民共創」に至らず、政策の調査・立案を担う主体が分散し、社会課題解決に向けた課題が生じる例も存在している。
そこで、本研究では、行政内外の知見・人材・ネットワークを政策課題解決に効果的に投入するために、官民での一体的なナレッジマネジメントを高度化するための仕組みや仕掛けを構想し、提言と実装を目指す。
〇共同研究者
東京大学 公共政策大学院 教授/未来ビジョン研究センター センター長 城山 英明
東京大学 公共政策大学院 特任准教授 松尾 真紀子
<共同研究[2]>
〇タイトル
都市と地方の住民のWell-being向上と地方部への資本還流の両立を可能にする社会システムの模索
〇概要
ヒト、モノ、カネ、情報が集中する都市は利便性が高く、経済活動が活発である一方、その特有の産業・経済構造が個人のWell-beingに対してネガティブな影響をも与え得る。この状況を解消するためには、都市特有の産業・経済構造のみを活用したアプローチをとるのではなく、地方のリソースをいかに巻き込むかがポイントとなる。
このため、これからの都市住民の生活スタイルにおいては、住民参加型で生活の中に根付いた形式で、都市から地方への資本還流が可能となる、新たな社会システムの必要性が高まると考えられる。
この考えのもと、本研究では都市住民が自身の課題を解くために、地方を巻き込みながら都市住民のWell-being向上に資するサービスの提供を検討する。
具体的には、社会システムの自立および自走が可能となるよう、住民参加型での資金調達の仕組みと、都市住民のWell-being向上に向けた地方起点の医・食・住・学サービス提供の検討を関連自治体との連携を通じて実証し、その実装を目指す。
〇共同研究者
東京大学 公共政策大学院 教授 鈴木 寛
〇本共同研究に対するコメント
城山教授
行政機関内での人材の逼迫や、より専門性が求められる政策課題に対応するためにも、官民一体となって知見や人材、ネットワークを投入できるかが重要になってきています。これまでも行政機関に対して専門的な知見を提供する産学などの外部機関の必要性などが長らく唱えられてきておりますが、本共同研究を通じて、日本の行政システムに適した政策共創の在り方を検討したいと考えています。
鈴木教授
従来の地方創生のスキームでは、都市のリソースを地方にいかに流すか、ということが主な検討ポイントでしたが、近年では都市側への負担が過剰となっているという指摘があります。このため、本共同研究を通じて、都市と地方でリソースをシェアリングする仕組みなどを構築し、都市の課題を地方のリソースを使って解決するという新しい視点を生み出したいと考えています。
宮城パートナー
これまでPwCコンサルティングでも府省庁や地方自治体などといった公共部門などへの働きかけにより社会課題解決を推進してきましたが、今回の共同研究を通じて、多様な組織が連携して社会課題解決に取り組むためのベースをより強いものにしていくことを期待しています。これにより、従来ではアプローチすることが難しかった複雑な社会課題を解決するための糸口や、社会全体を見渡した課題解決のオーガナイザーの在り方を見出したいと考えています。
詳しい内容はこちら(公共政策大学院ニュースページ)
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