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宮崎県都城市との連携により都城島津邸所蔵史料の画像をWeb公開

掲載日:2021年8月3日

 

 このたび、宮崎県都城市都城島津邸が所蔵する歴史史料(古文書・古記録・絵図など)の画像を、東京大学史料編纂所のデジタルアーカイブズを通して、広くWeb公開することになりました。2021年7月21日、都城市と史料編纂所は本件に関して覚書を締結し、記者会見を行いました。
 他機関との連携により史料群の画像をWeb公開するのは、今回の都城島津邸所蔵史料が2例目で、特に自治体との連携による本格的なWeb公開としては、今回が初めてとなります。
 都城市は、九州南部の大名島津氏の分家、都城島津家が拠点とした地であり、島津氏関係史料が豊富に残されています。一方、史料編纂所は国宝「島津家文書」を所蔵しており、島津氏に関する史料の収集・研究に力を入れています。こうしたことから、史料編纂所は2017年度より、都城市の施設である都城島津邸のご厚意のもと、同館所蔵史料の調査・撮影を続けてきました。

 そのような中で、史料編纂所は2019年に、日本学術振興会「人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進事業」という、研究データの共有化を進める事業の拠点として採択されました。これをきっかけに、史料情報の共有・利活用促進を目的とした、都城市とのさらなる連携の強化が目指されることになったのです。

 こうして今回のWeb公開が実現し、いつでも、だれでも、都城島津邸所蔵史料の画像を見ることができるようになりました。具体的には、史料編纂所データベースのうちの、「Hi-CAT Plus」(ハイキャットプラス)というデジタルアーカイブズを通して、史料画像の検索・閲覧が可能となっています(画像検索の手引き)。現在見ることができるのは、2017年度から2020年度までに撮影した画像で、画像数は約11,000コマにのぼります。
また画像の利用条件は、都城市のホームページ上に明示されています。

 7月21日(水)に開催された記者会見では、池田宜永・都城市長と、本郷惠子・史料編纂所長より、貴重な史料を大切に保存されてきた都城市と、史料所蔵者と協同して研究を進めている史料編纂所の双方にとって、今回のWeb公開が大変大きな意義を持つものであると述べられました。また、今後も相互連携により、公開画像をさらに増やしていきたい旨も確認されました。

<Hi-CAT Plusデータベース検索画面>
  <都城島津邸所蔵史料の画像表示イメージ>

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