東京大学のデジタルアーカイブのポータルがリニューアル!
東京大学では、附属図書館 、総合研究博物館 、文書館、情報基盤センターが中心となり、本学が所有する学術資産のデジタル化を支援し、その公開とデータ活用を促進する「東京大学デジタルアーカイブズ構築事業」を実施しています。
このたび、本事業で提供してきたシステムを統合し、「東京大学デジタルアーカイブポータル」としてリニューアルしました。これまで個別に運用してきたシステムを再構築することで、より安定的に運用できるようになりました。これからもデジタルアーカイブの普及に寄与し、学習・研究への利活用を支援するとともに、東京大学が保有する多様な学術資産を公開することで東京大学の魅力を発信していきます。
注:ここでいう「学術資産」とは、東京大学の各部局で保管している、主に学術研究のために収集されたものを意味します。図書、雑誌、文書、写真、図面、標本(立体を含む)、調査記録など幅広く、そのうちデジタル化およびデジタルデータの一般公開が可能なものを事業の対象としています。
東京大学デジタルアーカイブポータルとは?
東京大学デジタルアーカイブポータルは以下の機能を提供するシステムです。
- 本学の各部局・研究室等のデジタル画像を公開するデジタルアーカイブ機能を提供しています。これにより部局で所蔵する学術資産のデジタル化と公開を促進します。
- 部局・研究室等で独自に構築し公開しているデジタルアーカイブのメタデータを収集し統合することで、東京大学内のデジタルアーカイブのコンテンツを一元的に発見することができます。
- 学内に存在する様々な学術資産を公開しているウェブサイトへのリンクと解説をリスト形式で提供し、部局や研究室のウェブサイトに分散している学術資産の情報を一覧にすることで、発見可能性を高めています。
- 収録しているメタデータを、ジャパンサーチをはじめとする国内外のデータベースと連携することで、世界中から本学の学術資産にアクセスしやすくしています。
東京大学デジタルアーカイブズ構築事業とは?
「東京大学デジタルアーカイブズ構築事業」は、「東京大学学術資産等アーカイブズ委員会」の下で2017年度から実施している事業です。委員会は附属図書館 、総合研究博物館 、文書館、情報基盤センターの長を中心として構成されています。
東京大学が2021年9月に公表し2024年5月に改訂した基本方針「UTokyo Compass 2.0」でも、目標の一つに「多様な学術の振興」を掲げ、「学術資産のアーカイブ機能を強化」して「学術資産の利活用を促進」し、「文理協働に資する学術資産の収集・把握・保全、目録化、デジタルアーカイブの作成とウェブ上での公開、展示等を進め、文理協働研究の拠点とする」としています。(「UTokyo Compass 2.0」 具体的な行動計画>Perspective 1 知をきわめる>1-2【多様な学術の振興】>計画1 研究基盤の強化, 計画3 人文・社会科学と自然科学の協働の振興 )
東京大学デジタルアーカイブズ構築事業では、主に3つの取り組みを行っています。
- 所蔵する学術資産のデジタル化を希望する部局を募集し、その取り組み内容について委員会で審査した上で、デジタル化の費用を助成しています。東京大学では基本方針で「学術資産のアーカイブ機能を強化」を謳い、大学としてデジタル化に取り組んでいます。
- デジタル化された学術資産の発見可能性を高め、東京大学の魅力を発信するため、東京大学デジタルアーカイブポータルを運用しています。詳細は上述の通りです。
- 学術資産のデジタル公開と活用を促進するため、関連セミナーの開催や各部局のサポート、参考情報の積極的な発信などを行っています。
文頭の画像に使用している資料
文頭のコラージュ画像に使用している資料は、画像の左上から時計回りに下記のとおりです。これらの資料は東京大学デジタルアーカイブポータルでご覧いただけます。
- 附属図書館所蔵 石本コレクションより『夜無情浮世有様 かけ合いせりふ』
- 総合研究博物館所蔵 近代医家三宅一族旧蔵コレクションより『(三宅秀印章)』
- 総合研究博物館所蔵 阿部正直コレクションより『Cloud Photo 10 No.11(立体)』
- 文書館所蔵 『〔修史館へ図書集成二十五冊返却の件〕』
- 附属図書館所蔵 田中芳男博物学コレクションより『捃拾印刷雑帖』
- 附属図書館所蔵 『ゲーテ自署付書簡 [Letter] Weimar, 29. Dcbr. 1822』
- 総合研究博物館所蔵 蓄音機コレクションより『クラウン・グラフォフォンBQ型 Graphophone Crown Type BQ』
- 文書館所蔵 『〔台紙付き写真 1904(明治37)年第一高等学校二部学生卒業写真〕』
- 附属図書館所蔵 『Veduta del Mausoleo d'Elio Adriano (ora chiamato Castello S. Angelo, nella parte opposta alla facciata dentro al Castello).』
- 附属図書館所蔵 青洲文庫『源氏物語』(通称”東大本”)より『桐壺』
本事業の関連部局
お問い合わせ先
東京大学学術資産等アーカイブズ委員会事務局(学術資産アーカイブ化推進室 / 附属図書館総務課)digital-archive [at] lib.u-tokyo.ac.jp ([at]は半角@に変換してください)