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HMCセミナー 法の国際的な平準化――個人情報保護を素材にして

掲載日:2022年3月15日

基本情報

区分 講演会等
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 受験生 / 留学生 / 卒業生 / 企業 / 高校生 / 大学生 / 教職員
開催日(開催期間) 2022年4月1日 17時30分 — 19時30分
開催場所 オンライン
参加費 無料
申込方法 要事前申込
こちらのページよりお申し込みください。
https://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2022/60-personal-information-protection/
申込受付期間 2022年3月15日 — 2022年3月30日
お問い合わせ先 東京大学ヒューマニティーズセンター humanitiescenter.utokyo*gmail.com(*を@に置き換えてください)
東京大学ヒューマニティーズセンター(HMC)では定期的にオープンセミナーを行い、HMCフェローの先生方の研究成果を発信しております。今回は60回目のオープンセミナーとなります。

近年、webサイトを閲覧する際、しばしば「cookie」に関する同意を求めるポップアップが現れるようになりました。この背景には、EUにおける新ルール、いわゆる「GDPR」が存在します。本来は国家の内部で策定・適用される法が、たとえば「個人情報の保護」といった共通目的を目指して国家を超えた協力を行うために、各国の関連法の内容が緩やかに統一されていく……今回の講師の巽智彦先生(法学部・法学政治学研究科准教授)は、これを「法の平準化」と呼びます。今回のセミナーでは、この「法の平準化」がメインテーマとなります。

巽先生は行政法がご専門で、総務省などでも通信行政や個人情報などに関連して、様々な委員をお務めの経験がございます。ご関心の方は、ぜひ下記よりお申し込みください。

報告者:巽 智彦(東京大学法学部・大学院法学政治学研究科准教授)
主催:東京大学ヒューマニティーズセンター

概要
 ここ数年で、新しいウェブサイトを訪れる際、ポップアップで「cookie」の利用に関する同意を求められることが増えました。その背景には、個人情報保護に関するEUの新しいルールが存在しており、このEUの新しいルールは、いまや世界中に多大な影響を与えるに至っています。今回の報告では、個人情報保護の分野を素材として、法の国際的な平準化という現象の一端を紹介したいと思います。
 法は、それを有する団体(典型的には国家)ごとに、その団体の構成員が共有する価値観、文化等に根差した特色を有しています。そのため、異なる法を有する団体が共通の目的のために協力する際には、お互いの法について何らかの調整を行う必要が生じます。こうした調整の結果、各団体に通用する法の内容が緩やかに統一されることを、法の平準化と呼ぶことにします。
  個人情報保護に関していえば、通信技術の発展とグローバル化にともない、個人情報が国境を越えてやり取りされる事態が稀ではなくなったため、法の国際的な平準化の必要性は増大しています。先に述べたEUの新しいルールは、個人情報保護に関する法の国際的な平準化において中心的な役割を果たしています。しかし、たとえばアメリカは長年異なる理念の下で動いてきましたし、近時は中国が新機軸を打ち出すなどしています。日本が今後どのようにふるまうべきかも、様々な議論があるところです。
 皆さんの生活にも直結する話題が、法という観点からどのように見えるものなのか、ご関心を持っていただくきっかけになればと思います。
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